NEO TRADITIONAL GAZATTEER|RAKISH TOKYO GUIDE vol.5

PECORA GINZA|ペコラ銀座
ミラノに連綿と息づくスタイルを東京で継承した第一人者

December 2019

ミラノのクラシックスタイルを東京で仕立てたいなら、
佐藤英明氏のペコラ 銀座をおいてほかにない。
photography yasutoshi sawano text yuko fujita

ミラノのマリオ・ペコラで修業した佐藤氏の服は、ミラノのスタイルを踏襲している。大げさな主張を完全に省いたからこそ生まれる洗練、あるいはエレガンスが備わっている。スーツのビスポークで¥335,000~、ジャケットで¥240,000~。仮縫い込みで納期は約2.5カ月。

 パリで修業を積んだのち、ミラノの巨匠マリオ・ペコラのもとで5年間修業を積んだ佐藤氏は、「デザインは嫌いではないし否定するつもりもないけれど、飽きのこないフツウがいちばん」だそうだ。

 これは佐藤氏に限らず多くのテーラーがよく語ることだが、“フツウ”の捉え方には個人差があって、正確に理解するのが難しいところだ。佐藤氏の場合、ひとついえるのは、ミラノのサルトリア界に連綿と受け継がれてきたスタイルを大切に守っており、ミラノスタイルのスタンダードを得意としているということだ。

 ナポリほど艶めかしくなく、柔らかいながらも構築的で、直線と曲面の美が絶妙に溶け合った、凛とした表情の服である。基本的にはボタン位置もゴージラインも低めで、クリーンな仕立てであるのも特徴だ。

 一方で、最近は自分の中にある大切な部分さえ守っていれば、客に寄り添う形で作っていいとも思っているという。客の体形や雰囲気によって、仕立てもさりげなく変えていたりもする。そのへんの絶妙なさじ加減は、長いキャリアの中で習得したものだ。

 生地は好きだから、いいのがあるとついつい買ってしまうという佐藤氏。棚に積まれた生地のストックは圧巻で、都内でも随一である。オーダーの愉悦が生地選びにあるのは万国共通で、佐藤氏はそのへんもうまく楽しませてくれる。

PECORA GINZA
東京都中央区銀座4-3-2 清水ビル3F
TEL.03-3535-6465
営業時間:11:00~19:00(予約制)
定休日:日曜・祝日
www.pecoraginza.com

本記事は2017年5月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 16

Contents

<本連載の過去記事は以下より>

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