Wednesday, December 18th, 2019

NEO TRADITIONAL GAZATTEER RAKISH TOKYO GUIDE vol.8

ORTUS オルタス
革と対話し、革の魅力を最大限に引き出す手縫い鞄職人

鞄の世界にも、世界に誇れる素晴らしい職人がいる。
そのひとりが、41歳、オルタスの小松直幸氏だ。
photography yasutoshi sawano text yuko fujita

左:ブライドルレザーのアタッシェケース「MEDLAR」は¥700,000。革、サイズ、内装の仕様は自由にリクエスト可。右:縦形の独特のフォルムが美しく、イタリアのオイルドレザーとブライドルレザーのコンビによる「MIMOSA」は¥350,000。すべての錠前はメッキを落として溶接し直すなど、必ず改良を加えている。

 小松直幸氏は藤井幸弘氏のもとで2000年から8年間修業し、2008年に靴職人の高野圭太郎氏とともに「クレマチス 銀座」をオープン。2012年に自身の鞄工房「オルタス」をオープンし、今や名実ともニッポンを代表する鞄職人となった。セレクトショップのアーモリーの香港店とNY店で年1回オーダー受注会を開いており、今や海外のお客さんが3割を占めるまでになっている。

 手縫い鞄の素晴らしさは、縫いの美しさだけではない。鞄を作るうえで最も大切なのは、それよりも革の質感をどう最大限に引き出せるか、そのうえで耐久性をどう出していくかにある。同じデザインの鞄でも革が異なれば革の漉き加減が異なるので、裁断と裏の芯を貼るところに、彼の経験から生まれた勘と技術が問われるのだ。

 そして、手縫いがそこに味わい深さをもたらしてくれる。同店ではサンプルをもとに革やディテールを変えていくのが一般的で、もちろんフルビスポークも可能だ。その場合は聞き慣れないが、仮縫いを経て完成となる。

ORTUS
TEL.03-5579-9210
営業時間:11:00~18:30
定休日:月曜
www.ortus-bag.com

本記事は2017年5月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 16

Contents

<本連載の過去記事は以下より>

BAR SHERLOCK バー・シャーロック カクテル“THE RAKE”を嗜める世界で唯一のバー

OBJ EAST オブジェ イースト 確かな審美眼を持つアイウェアセレクトショップ

HANEDA AIRPORT JAL FIRST CLASS LOUNGE 羽田空港 国際線 JALファーストクラスラウンジ 羽田空港でジョン ロブの靴磨き

BRIFT Ḧ ブリフト アッシュ サロンのような空間で極上の靴磨きサービス

THE H.W.DOG & CO. ザ エイチ ダブリュ ドッグ アンド コー こだわりが凝縮された帽子専門店

IGARASHI TROUSERS イガラシ トラウザーズ トラウザーズ界、若手の最ホープ

OSAKU オサク 中庸の美を奏でるパンタロナイオ

DAVIDS CLOTHING デイヴィッズ クロージング 貴重なお宝ものが数多く眠る 英国ヴィンテージの聖地

MARQUESS SHOEMAKER マーキス シューメーカー 究極の靴を追い求めて ストイックさを増す靴職人

FUGEE フジイ 究極の手縫い鞄作りを 目指し続ける真の求道者

YAMAGAMI SHIRT 山神シャツ シャツ作りへのたゆまない情熱が たゆまない進化を生むシャツ職人

DUNHILL GINZA HOME ダンヒル銀座本店 ワクワクが詰まった紳士の館世界3店舗のみの「ホーム」

FAKE α フェイク アルファ アメカジテイストを固守する究極のヴィンテージショップ

VICK TAILOR ヴィックテーラー 日本らしい美しさを追求した柔軟性も魅力のテーラー

PECORA GINZA ペコラ銀座 ミラノに連綿と息づくスタイルを東京で継承した第一人者

YOHEI FUKUDA ヨウヘイ フクダ ニッポンのビスポークシューズシーンの牽引役となった靴職人

SARTORIA CICCIO サルトリア チッチオ 世界中の富裕層を魅了する都会的なナポリ仕立て

ANGLOFILO アングロフィロ 古きよき時代のナポリ仕立ての空気を追い求める男

BRYCELAND’S CO. ブライスランズ 原宿から世界に向けて発信される“イーサンズワールド”

ザ・レイクの東京案内