March 2015
RALPH LAUREN
THE AMERICAN DESIGNER
偉大なる、アメリカンヒーロー
―ラルフ・ローレンのすべて―
彼が一代で築き上げた“帝国” は、一介のネクタイのセールスマンだった青年に、
信じられないほどの富と名声をもたらした。しかし、彼が本当に偉大だと言われるのは、
ただ単に、ビジネスで成功を収めたからではない。恵まれない人々に
そっと手を差し伸べる慈愛の心こそ、彼がヒーローと呼ばれる所以なのだ。

アメリカ人デザイナーであり、傑出した博愛家であるラルフ・ローレン。撮影場所はロンドンのスペンサー・ハウス。
Giving from the Heart
ラルフ・ローレン、その知られざる顔 ラルフ・ローレンは、世界的な成功を収めたラグジュアリー・ブランドを生み出した、米国人デザイナーとして知られている。しかし、彼には、あまり知られていないもうひとつの顔がある。
彼は目立たぬところで、数々の慈善プログラムに、膨大な資金を提供してきたのだ。
なかでも、がんの治療と研究に関しては、とりわけ大きな支援を行ってきた。
ローレン自身は、これまでの数々の善行を公開したいとは思っていないようだが、その功績を考えると、彼こそまさに、“アメリカン・ヒーロー” と呼ぶにふさわしい人物だといえよう。
究極のラグジュアリーとは? 2014年6月17日、ラルフ・ローレンは、アメリカでもっとも栄誉ある勲章のひとつ、ジェームズ・スミソン・メダルを受章した。ヒラリー・クリントンは、授与の際、「ラルフはいつも未来へのビジョンを持ち、エネルギーに満ちています。彼は自らアメリカン・ドリームを実現させただけでなく、多くの人々に、夢をかなえるチャンスを与えてくれました」とスピーチした。
私たちが知っているラルフ・ローレンは、世界に名を馳せるスターだ。しかし、ヒラリーの言葉は、彼が一番大切にしているものを、実は私たちの多くがほとんど知らないということを示唆している。
彼の心の中で大きなウエイトを占めているのは“人を助けたい”という願いだ。