November 2019

-KEVIN HART-

全米一の人気コメディ俳優
ケヴィン・ハート

ジャケット、トラウザーズ ともに参考商品 Paul Smith(ポール・スミス リミテッド03-3478-5600)
Tシャツ¥11,000 Sunspel(SUNSPEL 東急プラザ銀座店03-3572-5722)
シューズ George Cleverley
パテック フィリップの時計(サファイヤ付きベゼルを備えたプラチナケースのノーチラス)は本人私物。

 彼は、諦めないという決意と、目標に到達しようという志を同時に持っていた。

「志は成果を目にすることで生まれる。人は何かに全力を尽くし、それが実際にうまくいくのを見て“もっと欲しい”と思う。それこそ僕がやみつきになっているもの。“マジかよ、これを手に入れるために頑張ってきて、ついに手に入れちまった”という成果。僕は“成果”にやみつきなんだ。そこまでに失敗もあるけれど、失敗が今の自分を形づくっているし、志や意欲を高めてくれた。夢見ていたことが手の届くところまで来たんだから」

『最‘狂’絶叫計画』(2003年)、『40歳の童貞男』(2005年)、『Mr.ボディガード/学園生活は命がけ!』(2008年)といった映画で彼が演じた小さな役は、大ヒット作に出演している今とはあまりにもかけ離れて見える。しかしこれは俳優にとって珍しいことではない。多くの俳優が、まず小さな役でキャリアを積むものだ。ただしケヴィンの場合は、これと並行してスタンダップ・コメディのネタを書き、披露し、たちまち人気芸へと高めることで頭角を現してきた。2014年は、彼の映画界への本格進出が成功した年といっていいと思うが、当時の彼は異なるスタンダップ・コメディショーを5つも世に出し、追加コンテンツまで生み出していたのだ。

*スタンダップ・コメディ = アメリカでポピュラーな漫談のスタイル。演者がマイク1本でステージに立ち、観客に向かってしゃべりかけるシンプルな話芸。

本記事は2019年7月25日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 29

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