July 2019

BIG LIGHT

俳優:スタンリー・トゥッチ
ハリウッドの寵愛を受ける才人

photography tomo breje text tom chemberlin fashion and art direction sarah ann murray
issue10

リチャード・ギアと共演した『ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男』(2006年)。

 トゥッチの名誉のために言っておくと、彼はこれまでのキャリアを通じて、イメージが固定化される役を避けてきた。『プラダを着た悪魔』 では都会的で親身になってくれて、困ったときに助けてくれるナイジェル、『ハンガー・ゲーム』では一見すると極悪非道のゲームショーの司会者、『マージン・コール』では非常に好感度の高い銀行家、『ラブリーボーン』ではロリコンのジョージ・ハーヴィを演じているが、どの作品でも観る人を惹きつける。こうして実に多彩な役柄を演じているが、彼自身はどんな役でもできると思っているわけではない。「できると思えば引き受けるし、できないと思えば引き受けない」と彼は言う。

「やりますと言ったら、自分のため、みんなのためにいい仕事をするよ。だって、それが僕の仕事だからね」

ジャクソンも認める名脇役 サミュエル・L・ジャクソンは本誌インタビューで、以前こう語っていた。

「僕は『死の接吻』でスタンリーと共演して、すごく親しくなったんだ。名バイプレーヤーとして有名な彼は、どんなプロジェクトにも全力投球して、題材を引き立て、周囲のみんなを輝かせてくれる。彼が演じるキャラクターは味があり、作り込まれているから、いつも魅了されるし、もっと見たくなるよ」

本記事は2016年1月23日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 08

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