July 2019

Exclusive Interview
-ジュリアン・ムーア-

A SINGULAR WOMAN
唯一無二のトップ女優

今号でTHE RAKE初の女性表紙を飾るのは、
ハリウッド屈指のポジションを獲得している女優ジュリアン・ムーア。
彼女には力があるが、決して誇示しようとはしない。
だから常に第一線で活躍し続けることができたのだろう。
text tom chamberlin photography richard phibbs fashion direction grace gilfeather
issue10

Julianne Moore / ジュリアン・ムーア1960年ノースカロライナ州生まれ。ボストン大学卒業後、テレビや舞台に出演。1990 年に映画デビュー。一躍ハリウッドのトップ女優に。世界三大国際映画祭すべての女優賞を制覇した経験を持つ。アカデミー賞は5度目のノミネートとなった2014年の『アリスのままで』で主演女優賞を獲得。私生活では2003年に再婚した映画監督のバート・フレインドリッチとの間にふたりの子を持つ。

ジャケット¥226,000、パンツ¥122,000 both by Stella McCartney
左手人差し指のリング 「ペルレ クルール アントレ レ ドア リング」 18KYG×ダイヤモンド×マラカイト ¥795,000 Van Cleef & Arpels
左手薬指のリング property of Julianne Moore

 ニューヨークのウエスト・ヴィレッジにあるカフェ・クリュニーは、インタビューに最適な場所だ。色づいた窓は日よけで隠れ、ガールズトークに花を咲かせる女性たちで賑わう店内の様子はわかりにくく、活気溢れる雰囲気に溶け込んでしまうので、邪魔されずに話すことができる。だから、ジュリアン・ムーアはこの店を指定したのだろう。ここは彼女のお気に入りらしい。壁に彼女の似顔絵が飾ってあるところを見れば、あながち冗談でもなさそうだ。

 騎兵隊の将校を父に持つ私は、会話が滞らないように気の利いたジョークを用意し、気持ちを落ち着けて15分前から待機した。ところが、陸軍法務官を父に持つジュリアンもすぐに到着したので私の目論見は外れ、いつもの如く頼りない英国人ぶりを発揮してしまった。

 彼女はニューヨークの洗練された雰囲気になじんでいる。大きめのジャケットを羽織り、お洒落なニット帽とスカーフを身に着け、サングラスをかけた姿は、決して周囲に気づかれない。しかし、ジャケットや帽子を脱ぎ、サングラスを外すと、ラファエル前派の絵画を思わせるような美が現れ、スクリーン上で見慣れた親しみやすい笑顔が場を和ませる。

勉強好きだった子供時代 ジュリアンの幼少期はまるで旅人のようだった。父が陸軍法務官だったため転勤が多く、アメリカ国内の都市を転々とした。引っ越しを繰り返すことで不安定になる子供は多いが、彼女は両親の影響を受けたことで客観性が養われた。

本記事は2019年3月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 27

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