July 2021

The 10 MOST Rakish JAPANESE SHOMAKERS

ウェルドレッサーたちもオーダーしているニッポンのビスポーク靴

世界の錚々たるウェルドレッサーたちが、ニッポンのビスポークシューズを愛用している。
今や海外の顧客が過半数を占めているところも少なくない。
30代、40代の若き実力派の靴職人たちがひしめくニッポンは、世界の靴好きにとってはパラダイスなのだ。
text yuko fujita
photography jun udagawa

ビスポークシューズは
職人のパーソナリティが大切

BRYCELAND’S Co.
Ethan Newton
1980年、シドニー生まれ。2016年、原宿にメンズストア「ブライスランズ」をオープン。クラシックとヴィンテージを融合させたスタイルを提案。

「技術的には日本の靴職人は世界でトップ。自分の中では皆、技術的なボーダーラインをクリアしていると思っています。だから私の場合、人間性とスタイルをいちばん大切にして選んでいます。今日もってきたのはコウジ・スズキのスピーゴラ。今まで4足作りました。彼は自分のスタイルをしっかりもっていて、でも私のスタイルを見て、『私のスタイルはこうだけど、イーサンのスタイルはこうだよね。だからこうしよう』といった感じで、彼のスタイルの中に私の好みを上手くミックスしてくれるんです。今はセイジ・マッカーシーにも注文していますが、彼も私のことをよくわかっているから、リクエストしたのは『黒のオックスフォード』、それだけです」

Spigola3足ともスピーゴラ。ホーウィン社のコードバンを使用した左のパンチトキャップトウは、鈴木氏がイーサン・ニュートン氏のスタイルに合わせて作ってくれたというお気に入りだそう。中央は新喜皮革の型押しコードバンで作ってもらったもの。右のダブルモンクはスピーゴラを象徴する人気モデル。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 24
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Contents

<本連載の過去記事は以下より>

世界を虜にするニッポンの 美しい靴ベスト10

イーサン・ニュートン×福田洋平 座談会

スピーゴラ:世界一美しいクロコダイルのビスポークシューズ

ヨウヘイ フクダ:ミリ単位の美意識が生む完璧なプロポーション

マーキス シューメーカー:1930~40年代の英国ビスポークの靴作りを追求

イル クアドリフォリオ:個性革を自在に操る、革の魔術師

アン:ブロックから削り出すラストメイキングの奇才

セイジ・マッカーシー:日米ハーフの元エリートによる超絶クールなビスポーク靴

ユウキ・シラハマ ボティエ:日・伊・仏が融け合った現代的なビスポーク

タイ・シューメーカー:スラッとしていてグラマラス。女性のような色気のビスポーク

コルノ ブルゥ:完成されたベースラストから生まれる安心のビスポーク

コウジ エンドウ ボティエ:フランス仕込みのノルヴェジェーゼで世界を魅了