HOW to ORDER GUIDE by Sartoria Ciccio
サルトリア チッチオに聞いた、100%失敗しないオーダーの心得Q&A
May 2024
Q7:麻系ならここ。英スペンス ブライソンのヘビーウエイト・リネン。
Q8:ソラーロにチャレンジしたいのですが、生地は?
A:「ソラーロは、もっと着られるべき生地だと思います。最初は抵抗がありますが、着れば何の違和感もありません。ソラーロは当店でとても人気がある生地で、昨年はたぶん日本で一番ソラーロを作ったかもしれません(笑)。おすすめは何といってもウィリアム・ハルステッドの“サンクロス”で、ソラーロの元祖といえる生地です。今では裏が緑や紫といったソラーロも出回っていますが、オリジナルはこの色しかなく、織りのバリエーションも3種類しかありません。ウエイトは300g 以上あるので、夏には向きません」
Q9:オーダーコート、1着目のおすすめは?
A:「やはり形はチェスターフィールドでしょう。色はネイビー。スーツにはもちろん、カジュアルにさらっと合わせるのもいいものです。カシミアならハリソンズ オブ エジンバラ、ウールならフォックス ブラザーズあたりが鉄板でしょう。チッチオには、“マニカ・フォルケッタ”というコートもあります。これは私の親方であるアントニオ・パスカリエッロが得意としていたもので、ラグランスリーブを特徴としています。体に負担がかからず、とても着心地のいいコートです」
Q10:生地の持ち込みは“あり”か?
A:「私は基本“あり”だと思います。お客様にも、生地探しの楽しさを味わっていただきたいからです。当店の場合、生地持ち込みの場合、スーツで6万円、ジャケットで5万円お安くなります」
Q8: 元祖ソラーロ、ウィリアム・ハルステッドの“サンクロス”。
サルトリア・チッチオの看板商品のひとつ、“マニカ・フォルケッタ”コート。かつての師匠アントニオ・パスカリエッロが得意としていたモデルで、ラグラン・スリーブだが、その仕立てはセットインに近く、素晴らしい着心地を約束する。
本記事は2019年1月25日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 26