Monday, August 19th, 2019

NICOLAS CAGE ニコラス・ケイジ

映画狂を虜にする、
稀代のハリウッドスター

text nick scott photography simon emmett fashion direction jo grzeszczuk Produced by Flower Avenue

「僕はラスベガスに住んでいる。どこかのゲートの奥で隠れて暮らしているわけでも、ヨット暮らしをしているわけでもなく、大勢の人がさまざまな施設やホテル、カジノを通り抜けていく場所だよ。僕はギャンブラーじゃないが、人との出会いがある街に暮らしている。300人もの人に会う日だってあるだろう。だが、反応は毎回違うし、素晴らしい経験もあれば、そうでない経験もある。それをどう観察すべきか学び、人とうまく出会えるよう心がける必要がある。でないと家に籠るしかないからね」

 また、“普通の”人生経験の代わりとして、ケイジはむさぼるように新聞を読み、世の中を理解しようとしている。「僕は時代精神の一部でありたいし、今を生きている必要がある」と彼は語る。

「『グランド・ジョー』で、自分の人生経験はある程度まで反映できた。すると今後は、“さっき新聞で読んだニュースの中で、このシーンを本当の気持ちで演じられる境地へと、僕を導くものは?”と考えるようになった。あの映画に、少年をいじめている男と酒場でけんかになるシーンがある。僕は男に激怒し、彼の顔をカウンターに打ち付けるんだ。あのシーンでは、動物園へ行った小さな男の子が、野生の犬を展示したくぼみに落ち、周りに助けられる人がいなかったニュースについて考えた。あの新聞報道には、本当にショックを受けたから。台本にはなかったけれど、僕はシーンの中であのニュースに言及もしたんだ。ニュースに目を通しているとき、僕はアイデアを得るだけでなく、時代とともにある国際社会の一員になっている。世界各地で起きていることに関する情報を読み、自分の仕事に取り入れることで、無理に演じるのではなく、自分で感じられるようになろうとしているから」

本記事は2018年3月24日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 21

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