Exclusive Interview
JON HAMM
HAS SOMETHING ON HIS MIND
俳優:ジョン・ハム
遅咲きが貫く信条
June 2020
photography nino munoz
fashion direction grace gilfeather
styling veronica perez
「彼の演技には好感を持っていたものの、“ユーモアはなさそうだな”と思っていた。だから初めて『マッドメン』に参加したとき、真面目な彼に会うことを予想していた。僕がクリエイターのマシュー・ワイナーと話していると、ボサボサ頭の男がやって来て、皆に冗談を飛ばしながら陽気にふざけ始めた。彼が去った後、マシューに尋ねたら、“あれがジョン・ハムだよ”と言うじゃないか。
結局僕は、ジョンと楽しく仕事をした。その後も交友は続いて、彼がホストを務めた『サタデー・ナイト・ライブ』も見たよ。彼とクリステン・ウィグは笑いのツボが合うようだったから、僕の作品でもクリステンとともにジョンをキャスティングしたんだ。彼の演技を観るたびに笑い転げてしまうよ(笑)。その上、彼はとても優しくて寛容な人間。で、あのルックスだからね。まったくずるい奴だよ。でも彼を嫌うことはできない。何てこった」
売れても変わらない信念 コメディの才能で定評を得たハムは、映画、テレビ、アニメの声優といったさまざまなジャンルで多彩な能力を発揮し、破竹の勢いで活躍してきた。2019年のドラマ『グッド・オーメンズ』では、大天使ガブリエルを演じている。参加のきっかけは、クロウリー役として主演するデヴィッド・テナントとの友人関係だという。
「デヴィッドとは6年の付き合い。ついに彼から“プロジェクトに参加しないかい?”と言ってくれてね。僕は普段と同じ調子で伝えたよ。“君が好きだし、君がやるなら何だって素晴らしいものになる。自分も大いに楽しめると確信しているから、もちろんイエスだよ”とね。そんな友好と善意によって出演が決まったんだ」
本記事は2020年3月25日発売号にて掲載されたものです。
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THE RAKE JAPAN EDITION issue 33