Saturday, April 18th, 2020

MR.VICE GUY

アンチヒーローを極めた男
俳優:サム・ロックウェル

text tom chamberlin photography david roemer
fashion direction grace gilfeather art direction rob french styling veronica perez

「僕はかなり寛大な人間だけど、誰かに窓から放り投げ出されたら、さすがに許すかどうかわからないね。あのシーンについて議論はあったよ。でもあれは物語に過ぎない。生々しい表現だったけどね」

 評論家たちは『スリー・ビルボード』を同情についての映画と呼んだが、登場人物の中で最も同情しづらい人物はディクソンかもしれない。このキャラクターはどんな俳優が演じても難しかっただろうが、見事にやってのける役者をマクドナーははっきりとわかっていた。

「あの役はサムのために書かれたもの。必要なのは、不快なキャラクターの中にまだ変化の可能性がある、つまり人間的良識が残っていると感じさせる品性。サムはそれを自然に備えた俳優だった」

 ウディ・ハレルソンは警察署の署長役で、作品中盤にディクソンの行動を変化させる鍵となる重要なキャラクターだ。ふたりの共演シーンの撮影はいつも変化に満ちていた。ハレルソンはこう語る。

本記事は2020年1月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION ISSUE 32

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

Contents