April 2020

紳士が愛する名作服地 02

HARDY MINNIS “2PLY FRESCO”
ハーディー・ミニス“2プライ フレスコ”

text & photography(italy) yuko fujita
photography jun udagawa, tatsuya ozawa styling akihiro shikata

左:山浦勇樹伊勢丹新宿店 メンズテーラード
クロージング バイヤー

1983年生まれ。2006年に伊勢丹入社。鏡氏の後を継いでイセタンメンズのクロージング部門を統括。2019年3月の新宿店メンズ館5階のリニューアルでは指揮を執り、バーカウンターを併設したオーダーサロンを設けるなど、売り場を大変身させ、大成功に導いた立役者。

右:鏡 陽介日本橋三越本店
紳士パーソナルオーダーバイヤー

1979年生まれ。2002年に伊勢丹入社。長らくイセタンメンズのクロージング部門を牽引。2019年、日本橋三越本店に異動し、三越のクロージング部門を大強化。パーソナルオーダーサロンのリフレッシュオープンを大成功させ、日本におけるオーダーの聖地へと導いた。

ハーディー・ミニスの名作服地“2プライ フレスコ”をエキスパートが語る
現代に即したバランスのよい名作フレスコは
今、モノトーンで着るのが新鮮!
ハーディー・ミニスの2プライ フレスコを大プッシュしている三越伊勢丹のふたりの名バイヤー。
そこまで2プライ フレスコの何がふたりのプロを唸らせるのか?
そしてその装いは、今春夏はモノトーンで着るのが新鮮だと、ふたりは口を揃える。

 個人的には3プライのオリジナルフレスコも好きなんですけど、そちらは435-465g/mもありますので、今日の気候やライフスタイルを踏まえると、たとえビスポークの世界でもこれを好む人は本当に限られてしまいます。ハーディー・ミニスのフレスコで人気があるのは、断然に今回ご紹介している2プライのタイプです。ウェイトも280-310g/mとバランスがよく、これは日本のみならず世界的に支持されている生地になります。

山浦 フレスコは彼らのバンチコレクションの中で圧倒的な人気を誇っていて、実際すばらしい生地ですし、大変仕立て映えがするので、個人的にも大好きな生地です。

 ハーディー・ミニスの生地では年間を通してフレスコの人気が高いです。ただ、彼らはほかにもすばらしい生地をたくさん揃えていて、「コットン&リネン」というバンチや秋冬寄りのトラウザーズ用になりますが「エスクデール」、スーパー150’sの太番手である「QZ2」や「QX2」、ウーステッドツイードの「アルスポートⅡ」、またハリスツイードのバリエーションも非常に多くて個人的に大好きです。ファンシーすぎるものがなく、安心感のある生地を揃えているところに好感がもてるんですよね。

山浦 さっきのパンツのエスクデールもそうなんですけど、2プライフレスコも無地でこれだけの色バリエーション(19色)をもっているのがほかのマーチャントと比べてもすごいなって思ったんです。お客様に生地をご提案するうえでも欲しい色がほぼ見つかると思うんですよね。

THE RAKE 確かに結構バリエーションが多く、きれいな色も揃っていますね。

本記事は2020年1月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 32

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Contents

<本連載の過去記事は以下より>

SMITH WOOLLENS “ABACUS” スミス・ウールンズ “アバカス”

DORMEUIL “15.7” ドーメル“15.7”(フィフティーン ポイント セブン)