Thursday, June 27th, 2019

A super sad true love story

悲劇の写真家、ボブ・カルロス・クラーク

text stephen wood
issue10

『For Dolls That Do Dishes(皿洗いをするお人形さんのために)』
モデルは、レイチェル・ワイズ(2004年)
© THE ESTATE OF BOB CARLOS CLARKE / THE LITTLE BLACK GALLERY

他人にヌードモデルを依頼するには カルロス・クラークによれば、赤の他人にヌードモデルを依頼するときには、守るべき14カ条のルールがあるという。

 その第1条は、「魅惑的な写真が印刷された、クールなデザインの名刺は、アプローチの必須要素だ」というもの。そして第14条は、「疑わしければ、モデルが成人年齢を超えているか確認すべし。さもなくば、次のスタジオは、採光の悪い国 営施設になりかねない」という文言だ(カルロス・クラークは、写真のみならず言葉の扱いも巧みだった)。

 彼は70年代半ばから90年代にかけて、英国の写真界に高いポジションを獲得した。作風は陰鬱で、ゴシック的かつ未来的。のぞき見的な面白さを持ち、時には茶目っ気も感じさせた。彼はラバーとラテックスについて、「体を包み、光り輝く第2の皮膚となって、輪郭を際立たせるところが魅力だ」と語った。

 そして広告業界で仕事を始めると、レイチェル・ワイズ、ディタ・フォン・ティース、ジェリー・ホール(ミック・ジャガーの元妻で、84歳のメディア王ルパート・マードックと59歳で再婚した)といったセレブたちを前にシャッターを切った(ジェリー・ホールに至っては、生きたアリゲーターの上で撮影された)。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 15
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