HOTELS DELUXE Vol.21
ホテル連載 第21回:バーでボトルキープ 其の2
February 2023
好評だった前回に続き、今回も都内のホテルにあるボトルキープが可能なバーを4軒ピックアップした。ジャパニーズウイスキーが豊富に揃う一軒や、テキーラやジン、メスカルを選べる一軒も。ボトルキープを活用して、ホテルのスマートな使い方を極めたい。
text YUKINA TOKIDA
<The Okura Tokyo>
ボトルキープで氷や割り物なども無料に。ダイニング利用前に軽く一杯飲んで次の店へスマートに移動なんていかが。
カバーチャージ:なし/ボトル:¥42,000〜/保管期間:購入日から半年間/ボトルラインナップ:約200種類
The Okura Tokyoのプレステージタワー5階に位置する「オーキッドバー」は、2019年開業以前のホテルオークラ東京時代からゲストをもてなしてきた、歴史ある一軒だ。ボトルキープできる約200種類のラインナップのうち約150種類はグラスで試せるため、一杯ずつ自分の好みと照らし合わせられる。
ウイスキーに精通したバーテンダーに相談しながら吟味していけば、初心者も好みの一本に出合えるだろう。さらに嬉しいのは、ボトルキープをしておけば、次回以降は氷や水、炭酸水などの割り物、ちょっとしたおつまみまで、本人も同伴者も無料になること。ディナーの前にキープボトルから一杯楽しんで、会計なしに次の店へ移れるとは実にスマートではないか。
「グレンファークラス21年」¥88,000。ホテル開業年である1962年や、別館が開業した1973年など、ホテルの節目である年の希少な原酒をブレンドした世界でひとつだけのグレンファークラスだ。20年以上熟成された深い味わいや、シェリー樽の風味を楽しめる。
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TEL.03-3505-6076
<ウェスティンホテル東京>
圧倒的なボトルラインナップは、他に類を見ないほど。ウイスキー好きなら定期的に訪れたい、気軽に使える一軒だ。
バーカウンターを中心に、ゆったり座れるチェアを配したテーブルも。ホテルのメインエントランスから入ってすぐの場所にある。カバーチャージ:なし※別途要炭酸水代/ボトル:¥24,900〜/保管期間:最終来店日から半年間/ボトルラインナップ:約420種類
ボトルキープできる約420種類のすべてがウイスキーというウェスティンホテル東京1階の「ザ・バー」。差し出される分厚いメニューを手にすれば、その充実したラインナップに感動さえ覚えるだろう。定期的にボトルメニューが追加されるため、いつ訪れても新しい一本に出合えるバーである。
いま注目すべきボトルは、1918年創業の広島・安芸の海辺に立つサクラオB&Dの蒸留所「SAKURAO DISTILLERY」のオリジナルシングルカスクウイスキー「SAKURAObottled exclusively for The Westin Tokyo」。同蒸留所が初めて一軒のホテルのために樽から選んで造った、特別な一本だ。ウッディかつスモーキーな中に、柔らかなピート香やシェリー樽の甘みを楽しめる。
「SAKURAO bottled exclusively for The Westin Tokyo」¥70,000
お問い合わせ
TEL. 03-5423-7285
<ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町>
出合ったときにキープしておきたい希少なジャパニーズウイスキーもラインナップ。一室のみの個室ではシガーも楽しめる。
オーセンティックで重厚感ある雰囲気が漂う。落ち着いて一杯を楽しめる空間だ。カバーチャージ:¥1,000(SEIBU PRINCE CLUBのプラチナランク以上の会員メンバーは無料)※ 別途要割り物代/ボトル:¥50,000〜/保管期間:購入日から半年間/ボトルラインナップ:約50種類
ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町の35階にあるふたつのバーのうち、ボトルキープをするなら断然「The Bar illumiid(イルミード)」がおすすめ。カクテルで定評のある「Sky Gallery Lounge Levita」と異なり、ウイスキーを中心に通好みのボトルが揃っているのだ。一室限定の個室ではシガーも吸えるため、ゆったりと自分の時間を寛げるだろう。
近年の高い人気を受けて入手が難しいジャパニーズウイスキーのラインナップにも特に力を入れており、日本に数本しか存在しないような貴重なボトルや、メニューに掲載していない珍しいものもあるという。行きつけになって、バーテンダーとの会話の中で秘密の一本を教えてもらうのも一興だ。
ジャパニーズウイスキーは「響 21年」や「響 30年」などもラインナップ。2023年5月31日までは期間限定で、バー内のプライベートルームが“響ルーム” (予約制・室料2時間¥10,000)に変身。
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TEL.03-3234-1136
<東京エディション虎ノ門>
ウイスキーの他、テキーラやメスカル、国産ジンもボトルキープ可。週末は気分が上がるDJによる音楽とともに一杯楽しめる。
カバーチャージ:なし※ボトル購入日の次回来店日以降は別途要ミキサーチャージ/ボトル:ウイスキー¥45,000 〜、国産ジン¥24,000 〜/保管期間:購入日から2カ月間/ボトルラインナップ:約20種類/写真:カウンター席以外にテーブル席もある。隔週の水曜または木曜にはDJやアーティストによるスペシャルイベントも。
禁酒法時代以前のアメリカのクラシックカクテル黄金期にインスパイアされた、東京エディション虎ノ門のカクテルバー「Gold Bar at EDITION」。ここでボトルキープをするなら、プレミアムテキーラ「Clase Azul Reposado」(¥64,500)とスモーキーな香りが特徴のメスカル「Clase Azul Durango」(¥142,400)をおすすめしたい。どちらもウイスキーのようにゆっくり飲むのに最適な一本だ。他に国産ジンも揃っているため、定番のウイスキーとはまた違った楽しみ方を満喫できる。
BGMもユニークで、火曜から木曜はニューヨークのサウンドクリエイト集団「Gray V」によるローテンポのミックスが流れ、金曜と土曜にはDJプレイで夜を盛り上げる。こだわりのBGMとともに気分が上がる一杯を楽しみたい。
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TEL.03-5422-1630
<本連載の記事は以下より>