SEWING THE SEEDS OF TIME

俳優:パトリック・スチュワート
円熟の境地

October 2019

issue10

ドラァグクイーンの格好でコミカルな一面を見せたコメディドラマ『Blunt Talk』のプロモーション。

「社会は能力主義であるべきだと思う。賢い人、頭の切れる人、際立った才能を持つ人が活躍するチャンスを手にしたほうがいいけれど、機会は平等に与えられるべきだ。今の社会はそうじゃない」

 スチュワートが演劇に興味を持ったのは幼少時代だったが、政治についても早熟だったのだろうか。

「そうだよ。僕が初めて市民的不服従の行動を起こしたのは4~5歳の頃。生まれ故郷のヨークシャー州でね。父は生涯を通じて熱心な労働組合員で積極的に活動していたから、僕のためにプラカードを作ってくれた。このプラカードを持って投票所を歩き回っていたんだ」

 親譲りのポリシーは成長期の経験によっていっそう強固になった。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 16
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