Sunday, November 1st, 2020

THE MAN WHO WOULD BE KING

俳優:レイフ・ファインズ
世界を救う英国紳士

text shiho atsumi photography aflo

キングスマン:ファースト・エージェント監督:マシュー・ヴォーン
出演:レイフ・ファインズ、ハリス・ディキンソン、リス・エヴァンス、ジャイモン・フンスー、ジェマ・アータートン、トム・ホランダー、ダニエル・ブリュール、スタンリー・トゥッチ、アーロン・テイラー=ジョンソンほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
2021年2月11日(木・祝)公開
©2020 20th Century Studios. All Rights Reserved.

「映画のラスト近くには、最初の作品でコリン演じるハリーが語ったのと似た台詞がある。1849年創業のテーラー『キングスマン』の世界で最も力を持った顧客たちは、その多くが第一次大戦で相続人を失った。そして行き場のない多額の遺産で、彼らは平和の維持と人々の生命を守ることを望んだんだ。富と影響力によってより偉大な善を切り開く―それこそが『キングスマン』の原則だ。政府が運営するお役所仕事のスパイ機関とは一線を画す、どの国家にも属さない組織として存在するのは、現実の政治がいとも簡単に、私利私欲に操られていることを暗に批判しているのだと思う。悪や不正と闘うために存在した、アーサー王伝説の騎士たちと同じイメージだ。文学や神話では、そうした“人となり”がゆえに立ち上がる人物が数多く描かれてきた。おそらく日本文学にもあるだろう。サムライの精神で地域社会を守る黒澤明監督の『七人の侍』も、それほどかけ離れていないと思う。『キングスマン:ファースト・エージェント』はマシューによる、善人たちが世界の均衡を保とうとする様を描くファンタジーなんだよ」

THE RAKE JAPAN EDITION issue 36
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