November 2020

THE MAESTRO'S MASERATI

堺 正章氏 マセラティの魅力を語る

愛しいものに囲まれて暮らす恋するようにモノを選び、心地よい空間をつくる。類稀なるセンスの持ち主ならではのご自宅には、マセラティをはじめ、心に響く愛しいものがいっぱいだった。

 靴のまま上がるご自宅の1階は、ゲストと過ごすおもてなしの空間。まるで外国のお宅にうかがったかのよう。

「ここは、建てるときにイタリアで気に入ったアンティーク家具を買ってきて、それがきっちりはまるように設計した家。だから主役がイタリアの家具なの(笑)。サイドボードとか棚とか。中にはアンティークだけじゃなくて、アンティーク調に見せた家具もあるけど、どうやって作るかというと、焼けた炭を木の板に流して風合いを作るんだね。それがまたいい感じの味わいで」

 そのアンティーク家具が映える壁の色はイエローとボルドー。なかなか日本の家では見かけないイタリア的配色がたまらなくかっこいい。

「何十色ものイエローを試し塗りして選んだ色だけど、もう少し濃いほうが良かったかな。結局、タイルや備品を取り寄せたりしていたら、完成に2年かかりました(笑)」

THE RAKE JAPAN EDITION issue 36
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