RUNNING WITH SCISSORS

モードになったスウェットパンツ

July 2019

text josh sims photography ben harries fashion editor sarah ann murray

「スウェットパンツは現代の生活に非常に適した機能を持っている。男たちのワードローブに、スウェットパンツの居場所は確かにある」と、ハーディ・エイミスのクリエイティブ・ディレクター、メフメト・アリは言う。

ファッションとしての可能性 スウェットパンツはおよそ1世紀という長い歴史を持っている。グレイのニット地で作られた最初のジャージーパンツは、1920年後半にル コック スポルティフの創設者エミール・カミュゼによって考案されたものだといわれている。ゆったりとしたシルエットで、ウエストはひもで縛るようになっていた。

 第二次大戦までには、ほとんどの軍で訓練着として採用され、1950年にはスポーツ選手がウォーミングアップやトレーニングの際に着る服として定着した。

 ジャージー素材は保温性、通気性や吸湿性に優れており、それまでスポーツ時に着用されていたウールの服とは違い、洗いやすく、すぐ乾くという利点があった。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 08
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