Monday, January 6th, 2020

THE FLAIR UP THERE

20世紀のライトスタッフ

皆さんは、現代の宇宙飛行士の名前を挙げられるだろうか? これは引っかけ問題ではない。
今回THE RAKEのタイムマシンを操縦して向かう先は、20世紀半ば、
つまり栄光の宇宙探査時代だ。それは、エリート中のエリート=“ライトスタッフ”たちが、
世界的なセレブリティ、そしてスタイルアイコンであった時代だった。
text josh sims

NASAによる月への2回目の有人派遣ミッション、アポロ12号の乗組員。左から:所有するシボレー コルベット スティングレイの上に座る宇宙飛行士のチャールズ・“ピート”・コンラッド・ジュニア、リチャード・フランシス・ゴードン・ジュニア、アラン・ラヴァーン・ビーン(1969年フロリダ)。

エリート中のエリート 今回紹介する20世紀のライトスタッフたち―マーキュリー計画やアポロ計画に抜擢されたパイロットたちは、ふたつの能力に特に秀でていた。ひとつは、ほとんど寝ないで実験航空機を操縦し、成層圏の端まで行って帰ってくる能力、そしてもうひとつは、夜更けまで飲み明かしドンチャン騒ぎをする能力(および実行力)である。その勢いはまさに空を飛ぶロケットのごとし。それは彼らの選ぶクルマやファッションにもよく表れていた。

 アラン・シェパードはコルベットを運転し、ウォリー・シラーはまずトライアンフに、次にマセラティに乗り、スコット・カーペンターはシェルビー コブラを走らせた。とびきり速いスポーツカーは彼らの必需品だった。地元の販売店は宇宙飛行士全員に対し、シボレーをタダ同然でリース提供していた。

 スピード、危険、クルマ、ファッション。それらの要素に、リーダーシップと男らしさの象徴である宇宙飛行士の仕事が加わったわけだから、彼らの訓練やテスト飛行が行われたエドワーズ空軍基地に、追っかけファンが集まったのも不思議ではない。それが砂漠のど真ん中にポツンとある基地だったとしてもだ。

 ちなみに、“ケープ・クッキーズ”と呼ばれた追っかけの女性たちは、とある証言によると「乳房は張りがあり、太ももはむちむち」であったという。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 31
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