JAPANESE CUT
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ニッポンの新世代テーラー
July 2019
YAMAGAMI SHIRT
―山神シャツ―
エレガンスと愛を奏でるシャツ職人丸縫いのシャツ職人としてその名を轟かせている。
エレガンスを知る男が作る、山神正則氏のシャツはひと味違う。
Masanori Yamagami / 山神正則1976年生まれ。2006年から丸縫いのシャツ職人としてキャリアをスタート。2011年、リデアに入社。ストラスブルゴ福岡店勤務を経て、2015年より青山店3階ハウス テイラーズ ラボにて勤務。2013年、フィレンツェの職人組合OMAの賞を外国人として初めて受賞。
いつも凛とした装いの山神氏。シャツはフルオーダーのみで¥33,000 ~(中心価格帯は¥50,000 ~¥60,000)。納期は5カ月~。
カミチャイオ(シャツ職人)の実力が最も問われるのは、シャツのカットだ。特にビスポークでは、それぞれ体型が異なる中で、どのようにして身体にきれいに収め、どう美しさを表現するかの力量が強く問われる。ナポリのトップサルトでも評価の対象は、そのカットの素晴らしさに対してだ。また、作り手の美意識がどれだけ詰まっているかも大切である。一流のシャツにはディテールのひとつひとつに意思が宿っているものなのだ。
山神正則氏は、カミチャイオにとって最も大切な上記2つの要素にとても秀でた丸縫いのシャツ職人である。いつもスーツ姿だった祖父の影響を受けて育った氏は、常に凛とした格好を好む。技術だけに執心せず、装いも心から楽しんでいる。普段からエレガンスを追求しているから、彼のシャツには美しさを表現するための意図したディテールの数々が詰まっている。ボタンを省略した細くスマートな剣ボロや、首回りを上下で図る台襟の独特の形状などは、彼なりの美意識の表れだ。位置によって根巻き量を変えているボタン付けも同様である。袖付けの縫い代は、袖山側は太く、脇の下は細くなっている。肩のいせ分量を多くして立体的に仕上げ、逆に脇はすっきりさせてフィット感を高めるためだ。スーツを着倒してきた結果導き出された回答が、シャツにたっぷり詰まっているのだ。
「縫製も含めてすべて一人で作っているので、終電で帰ることもしばしばです。休むとリズムが狂ってしまうので、できれば毎日でも働きたいですね。シャツは自分の子供のようなものなんです」
要はすべてが愛に満ちているのだ。
東京都港区南青山3-18-1 マミーワールドビル3階
TEL.03-3470-6367
営業時間:12:00 ~ 20:00(土・日・祝11:00 ~)
定休日:無休(山神氏は不定休のため要予約)
本記事は2016年1月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。
THE RAKE JAPAN EDITION issue 08
Contents
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Thursday, August 1st, 2019
Thursday, July 18th, 2019
Tuesday, July 16th, 2019
Thursday, July 11th, 2019
Saturday, November 5th, 2016
Saturday, November 5th, 2016