Monday, July 22nd, 2019

世界が注目する
ニッポンの新世代テーラー

Masanori Yamagami
山神正則

1976年生まれ。2006年から丸縫いのシャツ職人としてキャリアをスタート。2011年、リデアに入社。ストラスブルゴ福岡店勤務を経て、2015年より青山店3階ハウス テイラーズ ラボにて勤務。2013年、フィレンツェの職人組合OMAの賞を外国人として初めて受賞。
いつも凛とした装いの山神氏。シャツはフルオーダーのみで¥33,000 ~(中心価格帯は¥50,000 ~¥60,000)。納期は5カ月~。

YAMAGAMI SHIRT
―山神シャツ―
エレガンスと愛を奏でるシャツ職人

丸縫いのシャツ職人としてその名を轟かせている。
エレガンスを知る男が作る、山神正則氏のシャツはひと味違う。
 カミチャイオ(シャツ職人)の実力が最も問われるのは、シャツのカットだ。特にビスポークでは、それぞれ体型が異なる中で、どのようにして身体にきれいに収め、どう美しさを表現するかの力量が強く問われる。ナポリのトップサルトでも評価の対象は、そのカットの素晴らしさに対してだ。また、作り手の美意識がどれだけ詰まっているかも大切である。一流のシャツにはディテールのひとつひとつに意思が宿っているものなのだ。
 山神正則氏は、カミチャイオにとって最も大切な上記2つの要素にとても秀でた丸縫いのシャツ職人である。いつもスーツ姿だった祖父の影響を受けて育った氏は、常に凛とした格好を好む。技術だけに執心せず、装いも心から楽しんでいる。普段からエレガンスを追求しているから、彼のシャツには美しさを表現するための意図したディテールの数々が詰まっている。ボタンを省略した細くスマートな剣ボロや、首回りを上下で図る台襟の独特の形状などは、彼なりの美意識の表れだ。位置によって根巻き量を変えているボタン付けも同様である。袖付けの縫い代は、袖山側は太く、脇の下は細くなっている。肩のいせ分量を多くして立体的に仕上げ、逆に脇はすっきりさせてフィット感を高めるためだ。スーツを着倒してきた結果導き出された回答が、シャツにたっぷり詰まっているのだ。
「縫製も含めてすべて一人で作っているので、終電で帰ることもしばしばです。休むとリズムが狂ってしまうので、できれば毎日でも働きたいですね。シャツは自分の子供のようなものなんです」
 要はすべてが愛に満ちているのだ。

ストラスブルゴ ハウス テイラーズ ラボ
東京都港区南青山3-18-1 マミーワールドビル3階
TEL.03-3470-6367
営業時間:12:00 ~ 20:00(土・日・祝11:00 ~)
定休日:無休(山神氏は不定休のため要予約)

本記事は2016年1月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 08

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