October 2021

THE SHUTTER SCENE 03

秋冬でもターコイズブルーの
シャツの鮮やかさを楽しむ

Milad Abedi / ミラード・アベディ1992年、イラン・テヘラン生まれ。スウェーデンのストックホルムを拠点に活躍している最注目のフォトグラファー。写真は独学で学びながらも、大学で学んだ建築への知識、スタイルに対する個人的な美学と探求心、そして鋭い観察眼を備え、自身もウェルドレッサーとして注目されている。

ロンドンで見つけたヴィンテージのブリティッシュツイード生地にてPrologue Hong Kongで仕立てたジャケットに、ShirtonomyのMTMによるOCBD、メルボルンのThe CloakroomでMTMした、日本製コーデュロイのトラウザーズ。ターコイズをあしらったイラン製のヴィンテージシルバーリングがアクセント。

 最もウェルドレスドなフォトグラファーは誰かと問われれば、イランで生まれ、ストックホルムを拠点にして活躍しているミラード・アベディ氏の名を迷わず挙げる。氏が好む色彩はブラウンのパレットだ。多くのウェルドレッサーがそうであるように、チョコからブリック、テラコッタ、タバコまで、彼のスタイリングのトーンは多彩で、いつも色や素材合わせの美しいシンフォニーを奏でている。

 今回、氏の装いでクローズアップしたいのは、そのブラウンに対してターコイズブルーのシャツを組み合わせたもの。ナポリの夏の日差しにターコイズブルーが映えることは容易に想像がつくが、彼はそれを秋冬の北欧で取り入れている。ルールをちょっぴりブレイクスルーしたその塩梅が、とても新鮮に映る。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 41

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