June 2020

HARRY WINSTON

紳士の装身具たるタイムピース

text tetsuo shinoda photography yoshihito sasaguchi(SIGNO) styling mitsunori aoyagi(HAMISH) grooming yoboon

プロジェクト Z12ケース素材にザリウムを採用した「プロジェクト Z」シリーズの12作目。2本の針は時分針だが、それぞれが上段と下段に分かれたレトログラード針となっており、上段が時針で下段が分針。ザリウムは軽くて頑強な素材で、グレイメタリックの精悍な色調も特徴だ。世界限定300 本。自動巻き、ザリウムケース、42.2mm。¥2,850,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

HW オーシャン・レトログラード
オートマティック 42mm
「プロジェクト Z12」にて採用されたダブルレトログラード式の時刻表示機構を、ラグジュアリーなゴールドケースに搭載。針は9時位置側からスタート。センター部分は、ニューヨークのマンハッタン・ブリッジの構造美をイメージしたもの。自動巻き、18KRG ケース、42.2mm。¥4,850,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

シャツ¥36,000 Luigi Borrelli(バインド ピーアール Tel.03-6416-0441)
タイ¥16,000 Stefano Bigi(バインド ピーアール Tel.03-6416-0441)

ウォッチメイキングでも独自性を発揮する ハリー・ウィンストンの強みは高い審美性だけでなく、ハイレベルな時計技術を有していることにもある。同社の名が時計業界に知れ渡ったのは、「オーパス」という独立時計師とのコラボレーションシリーズがきっかけであり、誰も見たことがない複雑な機構を美しいデザインでまとめる手法で大きな話題となった。時計作りに対する情熱は、以降もさらに強まり、ジュネーブ郊外のプラン・レ・ワットに巨大な自社ファクトリーを構えてハイレベルな時計作りを行っている。

 現在、創造的なウォッチメイキングの最先端にあるのが、航空宇宙産業で用いられる先端素材「ザリウム」を使用した「プロジェクト Z」シリーズである。このシリーズでは、斬新なケース素材に斬新な表示機構を合わせるが、発表翌年にケース素材をゴールドへと変更し、「HWオーシャン」コレクションへと展開するというのがセオリー。ハリー・ウィンストンの時計がいつでも刺激的で野心的であるのは、前例なき挑戦をする場所を与えられているからなのである。

 ジュエラーズウォッチは、まずはその審美性が語られる。しかしハリー・ウィンストンは、メカニズムの面白さにおいても主役になれる。美意識と知的好奇心の両方を刺激する存在は、ハリー・ウィンストン以外にはないだろう。

お問い合わせ先:
ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション
TEL.0120-346-376
www.harrywinston.com

HW オーシャン
バイレトログラード
オートマティック 42mm
オフセンター&レトログラードというハリー・ウィンストンの定番スタイルを踏襲する人気モデル。4時位置の針が曜日表示で、8時位置の針が30秒刻みの秒針。特徴的なメカニズムの時計をダイヤモンドで装飾しており、時計技術と宝飾技術の両方を堪能できる。自動巻き、18KWG ケース、42mm。¥8,850,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

スーツ¥104,000 Santaniello(バインド ピーアール Tel.03-6416-0441)
シャツ¥41,000 Bagutta(トレメッツォ Tel.03-5464-1158)
タイ¥16,000 Stefano Bigi(バインド ピーアール Tel.03-6416-0441)
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本記事は2019年9月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 30

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