August 2021

AMAZING GRACE

アメイジング グレース・ジョーンズ

text nick scott

ドルフ・ラングレンと。

『ブレードランナー』(1982年)への出演は辞退したものの、コメディホラー『ヴァンプ』(1986年)では、白人の顔をしたヴァンパイアのストリッパーを演じている。彼女のスタイルは、人々の予想を裏切り、相反するものを組み合わせるというものだ。筋骨隆々でアンドロジナスで、まるでドラッグのような濃いメイクアップとフラット・トップのヘアスタイルをしている。彼女の回顧録『I’ll Never Write My Memoirs』(タイトルは1981年に発表した曲『アート・グルーピー』の歌詞“私は回想録なんて絶対に書かないわ”から取られた)では、頭を剃ったことが最初のオーガズムに直結したとしている。

「それまで、あんなセックスはしたことがなかった。それは別の時代、別の太陽系から来たセックスのようだった。口から始まるのは変わらないが、最後は肉体を超越してしまった」

 彼女は同じ本の中でこうも書いている。

「突き刺すばかりではなく、男は全員が一度は、突き刺される必要があると思う。そうすれば、与えるのではなく受け取るということが、どういうことなのかがわかるだろう」

 彼女は、肩の張ったスーツに身を包み、黒人であることを誇りとし、ジェンダーレスな姿勢を貫くことによって、社会的弱者のアイコンとなった。

続きはIssue40にてお読みいただけます

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オジー・オズボーン、エリック・クラプトンと。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 40
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