HOTELS DELUXE Vol.06
ホテル連載 第6回:ルームサービス限定の一皿 其ノ一
June 2020
ラグジュアリーホテルに多彩なダイニングは数多くあれど、「インルームダイニング」、つまり部屋でしかありつけない料理も実は存在する。これを食べるために泊まりたい、“ルームサービス限定”の一皿をご紹介する。
(※提供については各ホテルまでお問い合わせください)
<グランド ハイアット 東京>
30種類以上もの食材の旨みが凝縮したこだわりのカツカレーは、“24時間”いつでも注文できる最高の一皿だ。
「国産豚のカツカレーライス サラダ添え」¥3,200(税・サービス料別)。トッピングは、定番のらっきょうと福神漬けのほかに、オニオンフライとチーズの4種が揃う。いろいろとアレンジできるのも嬉しい。
一流シェフによる全10もの多彩なダイニングやバーを持つグランド ハイアット 東京。そんな同ホテルのインルームダイニングだけで、24時間提供されているのは、まさかの日本が生んだ庶民派メニュー「カツカレー」だ。
しかしその味わいは本格的。30種類以上の食材をじっくり煮込むことでコクのある深い味わいに仕上げられており、素材の甘みとスパイスのバランスが絶妙。ルウをさらに引き立てているのが、薄い生パン粉をまとった国産豚の本ロースのカツだ。
サクッとした食感とともに口に広がる豚肉の甘みと旨み、そして白飯との安定のコンビネーションは、誰の期待も裏切ることがない。
グランド ハイアット 東京
TEL. 03-4333-1234
www.hyatt.com/ja-JP/hotel/japan/grand-hyatt-tokyo/tyogh
<ウェスティンホテル東京>
ルームサービス限定メニューが多彩なウェスティンホテル東京のなかでも特に人気を誇るのが季節限定のこれ。
「冷麺」¥2,200(税・サービス料別)。提供時間:11:00~22:00。7~9月の夏季限定で提供されている、知る人ぞ知る人気メニュー。ほんのり香るごま油が、絶妙な味わいのアクセントに。
ウェスティンホテル東京のルームサービス限定メニューは、オニオングラタンスープやハイナンチキンライスにはじまり、和牛モモ肉の黒にんにく炒めや五目炒飯、中華粥セットまで、実に多彩だ。
なかでも人気なのが、7~9月の3カ月間しか味わえない「冷麺」。牛肉ベースの冷たいスープは、酢と醤油ですっきり甘酸っぱく、ほんのり香るごま油が食欲をそそる。
モチモチとした麺は、スープともよく絡み、トッピングされた煮卵やポーク、メンマやきゅうり、そしてキムチが合わされば、暑さを忘れさせてくれる爽快な味わいに。この味を一度知ったら、毎シーズン食せずにはいられないだろう。
ウェスティンホテル東京
TEL. 03-5423-7000
www.marriott.co.jp/hotels/travel/tyowi-the-westin-tokyo/
<シャングリ・ラ ホテル 東京>
世界屈指のラグジュアリーホテルで味わう“醤油ラーメン”は、ラーメン専門店さながらの本格派。
「東京醤油ラーメン」¥2,300(税・サービス料別)。提供時間:11:00~22:30。写真のラーメンのほかに、ふりかけに包まれたおにぎりと漬物も付いてくる。一品で満足できるボリュームも人気の秘密。
2018年3月に登場したシャングリ・ラ ホテル 東京の「東京醤油ラーメン」は、実は某有名店が監修しており、人気を博している。
懐かしの中華そばを思わせる澄んだスープは、鶏ガラと煮干し出汁がベース。トッピングには、トロトロに煮込まれた焼豚に半熟卵、メンマやほうれん草にナルトと、安心の定番セレクト。優しい味わいのスープを引き立てる。
また、ベストな状態で食べられるように、スープの温度や麺の太さ、茹で時間が調整されているだけでなく、スープと具と麺が別に運ばれ、客室にてスタッフが完成させてくれる。五ツ星ホテルのラグジュアリーな空間でラーメンをすする、という新たな贅沢をぜひお試しあれ。
シャングリ・ラ ホテル 東京
TEL. 03-6739-7888
www.shangri-la.com/jp/tokyo/shangrila/
<ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町>
窓の外に広がる青空と緑、そしてこんな弁当があれば、地上約180mでのピクニックを叶えてくれる。
「三段弁当」¥10,000(税込・サービス料別)。額縁をイメージして設置された窓いっぱいに広がる地上約180メートルからの景色は、まるで空でピクニックしているような爽快な気分にさせてくれるはず。
ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町の「三段弁当」は、客室に居ながらにして、ピクニック気分が味わえる一品だ。
このメニューを手がける35階のダイニング「WASHOKU 蒼天 SOUTEN」の魅力が凝縮されたような多彩な献立は、女性にもファンが多いとか。
上段には和牛ロースステーキや焼帆立貝、中段には魚塩焼き、たらば蟹爪湯葉揚げや車海老キムチ漬け、そして下段には寿司の盛り合わせ。外付けには天ぷらや味噌汁、フルーツまで付いており、文字通りのよりどりみどり、かつ男性も満足のボリュームだ。
天ぷらや寿司は季節によって食材が変わるというから、定期的にチェックしに訪れたい。
ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町
TEL.03-3234-1111
www.princehotels.co.jp/kioicho/
<ザ・リッツ・カールトン東京>
「ひのきざか」のハイライトのひとつである絶品ステーキを、客室という最上のプライベート空間で味わう贅沢を。
「和牛フィレ重」¥12,000(税・サービス料別)。提供時間:11:30~14:30、17:30~21:30。肉だけでなく、野菜もたっぷり付いているため、これひとつでバランス満点なのも嬉しい。
ザ・リッツ・カールトン東京のルームサービス限定メニューは、「和牛フィレ重」(写真)と「和牛ひつまぶし」、「北海道産ウニのカルボナーラ」という豪華3本立て( 実は、ひつまぶしとカルボナーラは隠れメニュー)。
なかでも和牛フィレ重は、ダイニング「ひのきざか」のシェフが厳選するA5ランク黒毛和牛のフィレまたはサーロインを贅沢に120グラムも使用。あふれ出す肉汁まで味わえるようにと、お肉の下には新鮮野菜が敷き詰められている。
主役のお肉を引き立てるのは、京都の赤味噌をと白味噌を合わせたこだわりの味噌汁や温泉卵、野菜のグリル。その絶妙なバランスに箸が止まらなくなること請け合いだ。
ザ・リッツ・カールトン東京
TEL.03-6434-8711
www.ritzcarlton.com/jp/hotels/japan/tokyo
本記事はISSUE34(2020年5月25日発売号)にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。
<本連載の記事は以下より>