THE PLEASURE OF BESPOKE
オーダースーツの新潮流は
仕立て映えするソフトラグジュアリー
June 2021
styling akihiro shikata
text yuko fujita
伊勢丹新宿店
メンズテーラードクロージングバイヤー
山浦勇樹氏がオススメする
ラグジュアリー服地
DORMEUIL
15.7 4Ply(左)スーパー160‘sに相当する大変細くて上質な原毛を、従来のように可能な限り細い糸にするのではなく、経糸・緯糸ともにあえて4本の糸から成る4プライのしっかりした糸で織り上げた平織り服地。しなやかさの中にしっかり芯がありながら同時にタフさを備えた高級服地は、今季の人気の新傾向。ウエイトは320g/m。国内縫製のメイド トゥ メジャースーツ¥330,000(オーダー価格)Hideaki Sato/Isetan Shinjuku(伊勢丹新宿店 Tel.03-3352-1111)
DORMEUIL
15.7 4Ply(右)同じく15.7マイクロンの原毛を120番手の2プライにし、その糸同士を撚って4プライにした60番手の糸を経糸・緯糸に使用。綾織りになっているサキソニーミルドタイプのこちらは、ウエイトはしっかりめの350g/mと、実に贅沢な服地に仕上がっている。原毛の品質のよさが生むたっぷりのヌメリ感と上質な艶やかさがまたいい。国内縫製のメイド トゥ メジャースーツ¥335,000(オーダー価格)La Scala/Isetan Shinjuku(伊勢丹新宿店 Tel.03-3352-1111)
「スーパー160’sに相当する15.7マイクロンの極細原毛を用いていることからその名がついたドーメルの“15.7(フィフティーン・ポイント・セブン)”の中で私が特にオススメしたいのは、経糸と緯糸ともに4プライの太い糸によって織り上げられた服地です。
極細原毛を使用した服地は、今まではいかに軽くソフトな服地に仕上げるかに重きが置かれてきましたが、こちらは逆の発想であえて太い糸にしており、オーダー慣れされているお客様からも大変ご好評をいただいております。
ラグジュアリーな中にしっかりコシがあるのが同服地の素晴らしいところ。ドーメルが21世紀に生んだ最高傑作服地のひとつといってもいいくらいです」
本記事は2021年3月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。
THE RAKE JAPAN EDITION issue 39