THE LAVISH CARS

数千万〜億超えのクルマが
次々と完売!

June 2021

text tatsuya kushima

McLaren Speedtailマクラーレンのアルティメットシリーズとして2018年に公開されたマシン。最高速度は同社史上最速となる403k m / h 、ガソリンとモーターを合わせたパワーソースの最高出力は1070psに達する。個性的なのは運転席をセンターに、その左右にひとりずつのシートがセットされるところ。マクラーレンF1からインスパイアされた。価格は175万ポンド(税別)からだが、予約販売で即完売となった。個性的なスタイリングはエアロダイナミクスから生まれたもので、過去のモデルへのオマージュとなっている。McLaren

 つまり、基本形はあるものの後は自由。自動車メーカーやコーチビルダーと話し合いながら一台一台つくられた。言ってしまえば、ビスポークである。

 さて、このページでご紹介するクルマはある意味そんな富裕層マーケットの要望に応える現代版ビスポークカーなのかもしれない。もちろん、このクラスともなると標準車がビスポークであるから、さらにその枠を超えていると言っても過言ではない。

 具体的にはサーキット専用車だったり、ブランドヒストリーに関連したり、関係人物へのオマージュだったり、地域限定のビスポークだったりする。もちろん限定台数での提供だ。

 で、そうなると起こるのが即完売現象。販売開始の段階ですでに納車先が決まっているのが現実。今も昔もウルトラセレブは自分オリジナルが大好き。ということで、巷には現れない即完売クルマをここでご堪能あれ。

Lamborghini Sián RoadsterこのクルマはクーペスタイルのシアンFKP37の屋根が開くロードスター版。2019年に発
表された同社初のハイブリッドスーパースポーツカークーペをベースとする。V12エンジンに革新的なハイブリッドシステムを合わせた最高出力は819馬力、最高速度は350km/h以上に達するそうだ。ちなみに、“FKP37”はフェルディナント・カール・ピエヒ元VWグループCEOの頭文字で、37は生誕年の1937年を指す。氏が今日のランボルギーニの発展に貢献したことへの賛辞の意味だ。車両は19台限定で、すでに完売済。Lamborghini(ランボルギーニ カスタマーセンター Tel.0120-988-889)

Rolls-Royce Dusk in Tokyo Collectionロールス・ロイスは昨年9月にユニークなモデルを発表した。ロールス・ロイス東京、つまりコーンズ限定車だ。名前は「Dusk in Tokyo Collection」で、高層ビルが建ち並ぶ東京のダスク(=夕暮れ)をイメージしてつくられた。オリジナルのエクステリアカラーを採用するなどし、1年以上の開発期間をかけたというからチカラの入れ具合は相当だ。モデルはファントム、カリナン、ドーン、レイスの4種類。ウルトララグジュアリークラスになると国限定や地域限定といったモデルも生まれるのが興味深い。Rolls-Royce

本記事は2021年3月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 39

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Contents

<本連載の過去記事は以下より>

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