LUCA CORDERO DI MONTEZEMOLO

世界一の洒落者 ルカ・ディ・モンテゼーモロ、そのワードローブとは?

March 2024

ワードローブにも個性が感じられるローマの自宅のクローゼットにあるスーツやジャケット類は、重要なビジネスの機会が多い土地柄もあってか、ネイビー、グレイなどクラシックなものがメインの様子。昔はトミー&ジュリオ・カラチェニでもよく作っていたが、最近では生地の品ぞろえも豊富な、ミラノのジャンニ・カンパーニャがお気に入りだとか。

「これはフェラーリ時代に、お客様それぞれの要望に合わせた特別仕立ての“テーラーメイド”をやっていた頃、勉強のために始めたことなのですが、今でもよく女性ファッション誌やファッションブランドの広告などをチェックしています。先ほどから何度もトレンドには左右されないと言ってきましたが、今のトレンドが何なのかを常に感じておくことは大事だと思っているからです」

 とはいえ、個人的にはやはりメイド・イン・イタリーの、職人技の利いたオーダーメイドの洋服が好きだとか。自分の好きな素材を使って、ディテールにこだわって作ったアイテムを長年愛用するのが彼のスタイルだ。

「例えば20年、30年前のフェラーリを今オークションにかけたら、その当時より高い値が付くはずですが、それはいい服も同じ。よいものの価値は下がりません。ちなみにこれは20年以上前に作ったジャケットですが、ほら、今でもこんなに美しいでしょう?」

 そう言って昔の服を嬉しそうに見せてくれた。ちなみに特にジムに行ったりダイエットをしたりしているわけではないが、20年前からサイズは変わっていないとか。

左:ネクタイはイギリスで買うか、イタリアならマリネッラかロダ。マリネッラでは自分で生地を選んでス・ミズーラで作ってもらうことが多いそう。オーソドックスなネクタイ幅のモノが多く、ノットも小さめに結ぶ氏はこれ見よがしなVゾーンを作るのがお好きではないらしい。右:カジュアルなシーンでは必ずトッズのモカシンを。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 09
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