June 2020

HARRY WINSTON

紳士の装身具たるタイムピース

宝石商として培った技術や美意識を取り入れることで、華やかな表情を引き出すのが、
ジュエラーズウォッチの魅力。ニューヨーク発祥のジュエラー、ハリー・ウィンストンは、
スイスのウォッチメイキング技術との融合により、気高きタイムピースを生み出す。
text tetsuo shinoda photography yoshihito sasaguchi(SIGNO) styling mitsunori aoyagi(HAMISH) grooming yoboon

HW エメラルド 33mmクオーツ式ムーブメントを搭載。時分針のみの二針タイプは無駄のないシンプルな表情が魅力。ムーブメントがコンパクトな分、ケースの厚みが6.72mmに抑えられ、エレガントさが際立つのも利点。タキシードにもマッチする、特別な日のための時計だ。クオーツ、18KWG ケース、33.3×39.3mm。¥1,750,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

カフリンクス¥740,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)
タキシード¥691,000、シャツ参考商品、ボウタイ¥22,000 all by Brioni(ブリオーニ ジャパン Tel.03-6264-6422)
チーフ property of stylist

ロゴモチーフでもある“エメラルドカット”から誕生「餅は餅屋」という言葉があるが、こと時計業界においては、それは当てはまらない。ハリー・ウィンストンは“キング・オブ・ダイヤモンド”と称されるニューヨークのハイジュエラーだが、1989年から本格的に時計部門に参入しており、実績と人気を積み上げている。

 彼らの時計は、ジュエラーらしい審美性を存分に楽しむことができる。「HW エメラルド」コレクションは、創始者ハリー・ウィンストンが好み、ブランドロゴにもなったダイヤモンドのエメラルドカットのシルエットをケースデザインに取り入れたもの。今年は待望のメンズモデルが誕生した。キレのあるカッティングケースや立体的なダイヤル、シンプルなメカニズムは洗練の極みだ。それでいてケースサイズはコンパクトにまとめているため悪目立ちせず、紳士の腕元に華やぎを与えてくれる。

 そもそもダイヤモンドという宝石は、非常に硬く傷に強いことから“霊的な力”を持っているとされ、男性の権力者が好んできたといわれる。そのため男性がダイヤモンドウォッチを楽しむというのは、歴史的にも正しい選択肢だ。

 ジュエラーズウォッチは女性人気が高いため、メンズモデルのバリエーションは手薄になりがち。しかしハリー・ウィンストンであれば、紳士のための華やかな時計も多い。それもまた魅力である。

HW エメラルド 33mm左:カッティングを施した八角形ケースは、細部に至るまで磨き抜かれ、繊細な線で輝きを作る。ダイヤルの外縁部もケースに合わせて斜面が施され、陰影によって立体感を演出。クオーツ、18KRGケース、33.3×39.3mm。¥1,650,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

右:サンレイ仕上げを施した深いブルーが美しいダイヤルで、6時位置には小さなカレンダーが配置される。ベゼルとラグにはダイヤモンドがセッティングされ、華やかなきらめきを上品に演出する。クオーツ、18KWGケース、33.3×39.3mm。¥2,650,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

本記事は2019年9月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 30

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