Friday, January 17th, 2020

GET MARQUESS

一足の“マーキス”が出来るまで

photography tatsuya ozawa

●仮縫い
―そもそも、仮縫いとは何ですか?
「採寸して削り出したラストをもとに、ダミーのアッパーとソールを作って、フィット感を確認する行程です。初回の場合、ほとんどすべてのビスポーク・シューメーカーが行います」

―やらないところもあるのですか?
「ロンドン・ロブは基本的にはやりませんね。私には、その勇気はありません(笑)」

―仮縫い用の靴とはどんなものですか?
「当店の場合は、アッパー、ソールとも本番とは別の素材で作ります。アッパーは牛革ですが、クオリティは落ちます。ソールはコルク製です。それら上下を接着剤でくっつけてあります」

― 仮縫い用の靴は小さく見えましたが
「トウ部分は芯が入るので、本番では2~3ミリ伸びます。またコバがないため実際より小さく見えます。ですが基本的に当店では、不用意に大きくない、クラシックでコンパクトな靴を目指しています」

―仮縫いのときに気をつけることは?
「ソックスだけは同じものを履いてきてください。また、採寸から仮縫いまでの間に痩せたり太ったりした場合は、申告したほうがいいでしょう。足の肉付きも変わっているはずです。それから靴紐は職人に結んでもらうより、自分で結んだほうがいい。結び方も人それぞれですから」

―どんなところを見るのですか?
「いわゆる“アタリ”を見ます。トウ部分のおさまりや踵のフィット感を触って確認します。アーチに均一に体重が乗っているかもポイントです。フェイシング(紐の開き部分)は7ミリ程度が適正です。開き具合はお客様によって好みがありますので、それも加味して作ります」

本記事は2019年9月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 30

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