A GIFT FROM A GENEROUS GOD

神からの贈り物、サミー・デイヴィス Jr.

January 2021

text stuart husband

モンテ・カルロのショーにて、フランク・シナトラと(1983年)。

「耐えて耐え抜いて、決して振り返ることはしなかった。ウィリアムズ軍曹やフランク・シナトラのように、私を助ける白人もいたからね」

 サミーは長い間シナトラを崇拝していた。子供の頃、彼はシナトラに関する記事をスクラップしていた。ふたりの出会いは、1941年にデトロイトのミシガン劇場で行われたシナトラのオープニングアクトとしてウィル・マスティン・トリオが参加したときだった。シナトラはデイヴィスのしなやかなスタイルに感銘を受けた。

「フランクは私を信じてくれた。フランクが『この人は素晴らしい』と言ってくれたおかげで、みんなが注目してくれた」

 サミーが有名クラブ“コパカバーナ”への入場を拒否されたとき、シナトラは、次は必ず入場できるように計らってくれた。1954年、デイヴィスが自動車事故で左目を失い、義眼をするはめになり、ユダヤ教に改宗するきっかけとなったとき、シナトラは彼の医療費を支払い、彼をランチョ・ミラージュの自宅に招いて療養させた。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 37

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