January 2021

A GIFT FROM A GENEROUS GOD

神からの贈り物、サミー・デイヴィス Jr.

text stuart husband

フランク・シナトラと、とあるチャリティーディナーにて(1961年)。

彼は神の思し召し 彼の仲間たちは、彼を「完璧だった」と評している。デイヴィスが所属したスーパースターたちのグループ“ラット・パック”の仲間であり 40年来の友人でもあるフランク・シナトラはこう言った。

「彼は間違いなく“最高”だった。彼を私たちに与えてくれたのは、神の思し召しだ」

 背が低く(167cmと認めていた)、痩せっぽちで(ウエスト28インチ)、鼻が折れ曲がり、尖った顎と、愛嬌のある笑顔を持ったショーマンは、何十年にもわたって、ボルシチベルト(ニューヨーク州のリゾート地)のキャバレーから、英国王室の面々を前にしたステージまで、そのキビキビした魅力で活気づけてきた。 

 では、なぜ彼は銃と、その先端にナイフを仕込んだ傘を持ち歩く必要を感じたのだろうか? 

THE RAKE JAPAN EDITION issue 37
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