August 2018

A FLOATING PARADISE

成功者のみが手にできる水上の楽園

text nick scott
photography piers cunliffe

ヘッドレストにロゴのステッチを施した魅力的な内装。

 同社でボートデザイナーを務めるマウロ・ミケーレにも話を聞いた。

「私たちが『リヴァマーレ』で目指したのは、リーヴァの長い歴史と伝統を象徴するようなボートです。リーヴァのDNAを余すところなく受け継ぎ、ディテールにこだわり、最高の仕上げ、最高のデザイン、スマートなシルエットを追求しました。大切なのは、派手さより、いつの時代も色褪せることのないタイムレスな価値。流行遅れになるようなものを造るのは、お客様に失礼だと思っています」

 リーヴァは近年、豊穣期を迎えている。2014年に設立されたスーパーヨット部門は、いまや8メートルから38メートルまで、オープン/クーペ/フライブリッジの多彩なモデルを展開。また、2016年にはフィアットと共同でレトロな500の特別仕様車を開発した。この限定モデルは、リーヴァの船と同じラグジュアリーなスタイルをフィアットの都会的なコンパクトカーに落とし込んでいる。

「アクアラマ」や「アクアリーヴァ・スーパー」といった、リーヴァの歴史に名を残すモデルの流れを汲んだ「リヴァマーレ」の誕生によって、カルロ・リーヴァの夢は新たなステージへと進み始めた。ガラッシの言葉を借りれば、「リーヴァの伝統から生まれ、未来へと飛躍する、いつまでも記憶に残るモーターボート」だ。これは、ミンモ・ロテッラのお眼鏡にもかなうに違いない

細部にまでこだわったディテール。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 23
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