Thursday, March 12th, 2020

ULTIMO DRAGON LOVES CUBAN CIGARS

RAKISH MANは、
シガーを嗜む隠れ家を持っている

photography tatsuya ozawa
issue10

着用のジャケットは、ウルティモ・ドラゴン氏も会員となっているローマシガークラブの、会員証ともいえる“ユニフォーム”。ネクタイはタラリコによるもので、シガークラブのロゴ入り。

「40歳のとき、ずっと憧れだったアントニオ猪木さんと初代タイガーマスクの佐山サトルさんに誘っていただいたんです。僕はそれまでタバコすら吸ったことがなく、シガーの味についても正直よくわかりませんでした。ただ、帰り際に猪木さんから、『メキシコに住んでいるなら、今度帰国するときにコイーバのエスプレンディードスを買ってきてほしい』と頼まれたんです。それで大金を預かって購入してきたのですが、なんと間違えて偽物を買ってきてしまったんです(苦笑)」

 悩んだ挙句、本場に行って本物を買ってこようとキューバへ飛んだ。「そこから僕の(シガーの)旅が始まりました」。

 シガーは“煙”のように世界中の人間をつないでゆく。たとえ言語の違う相手でも、名刺代わりにシガーを交換することですぐに打ち解けられるという。キューバで愛好家たちの集う場に顔を出すようになると、新たな出会いが待っていた。

「あるシガーのフェスティバルで、すれ違いざまにとんでもなくお洒落なイタリア人の男性に呼び止められました。当時からスーツに興味があった私は、日本のテーラーで作ったスーツを着ていたのですが、その方から『イマイチだ』、と。『君が好きなら本物を一から教えてあげるから、イタリアに来なさい』と言われ、それ以降、いわば僕のファッションの師匠(笑)。ちなみにその方はナポリ出身ローマ在住の方で、本業は大学教授ですが」

 シガーは、ヨーロッパの上流階級にとって単なる趣味ではなく、マナーでもある。かつての社交場においては、食事の後、女性たちがお茶を楽しむ一方で、紳士は“スモーキングジャケット”(タキシードの原型)を着用してシガーを嗜んだ。つまり、シガーはファッションを含めたひとつの文化なのだ。ウルティモ・ドラゴン氏が身につけたファッションセンスもまた、シガーがきっかけといえる。

「僕は人生で2回転機があった。1回目はプロレスラーになったこと。2回目がシガーを知ったことです。まったく違うどちらも、尊敬する猪木さん、タイガーマスクさんが導いてくれた。このふたりが僕の人生を2度も変えてくれたんです」

 尊敬するふたりへの感謝を忘れず、自分の夢中になれるものをとことん追求する。その姿勢こそが、真のRAKISH MANの証なのだと気づかされる。

issue10

BAR bridgeウルティモ・ドラゴン氏が日本に帰国した際にたびたび訪れるという、都内某所にあるシガーバー「BARbridge」。強いシガー愛を持つマスター、八木公徳氏のこだわりの空間で、ゆっくりとシガーとお酒を楽しむことができる。ウルティモ・ドラゴン氏とはキューバへともに行く仲で、希少なシガーも多数保有している。

本記事は2019年11月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 31

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Contents

<本連載の過去記事は以下より>

RAKISH MANは、 クラシック・カーを愛する

RAKISH MANは、 ヴィンテージのリングを持っている

RAKISH MANは、 使い込むほどに味の出る鞄を知っている

RAKISH MANは、 自宅にアートピースを飾っている

RAKISH MANは、玄人好みの生地を知っている

RAKISH MANは、 職人の仕事を美しい色彩で楽しむ

RAKISH MANは、 すべてに自分の決まった職人がいる

RAKISH MANは、トレンドから距離をおいた 自分のスタイルをもっている