THE PROUD FATHER

RAKISH MANは、
クラシック・カーを愛する

March 2020

text adam hay-nicholls
issue10

愛車の前でポーズをとるガンディ。

「時速70マイルで走っていると、あらゆるものに襲われます。風よけはないも同然ですから、突風は吹きつけ、石は跳ね上がり、トラックを追い越せば排気ガスでむせるという具合に。スターリング・モスは、どうやってこの倍の速度で運転をしてみせたのでしょう」

 モンテカルロに到着したわれわれは、カジノで夜を過ごした。デヴィッド・ガンディは颯爽とディナージャケットを身にまとう。二枚目俳優然とした彼の姿は、XKに実に似合う。

 クラーク・ゲーブルはXK120の第1号を所有していたし、ゲイリー・クーパーとハンフリー・ボガートも愛好家だった。現在はハリソン・フォードもXKを所有している。

「ジャグはずっと持っておく価値のあるクルマです。このクルマには特別な何かがあります」

 そんな興奮を共有させてくれた彼は、希代のエンスージアストであり、物事にのめり込む姿勢が、実にRAKISHだ。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 31
1 2 3 4 5

Contents

<本連載の過去記事は以下より>

RAKISH MANは、トレンドから距離をおいた 自分のスタイルをもっている

RAKISH MANは、 すべてに自分の決まった職人がいる

RAKISH MANは、 職人の仕事を美しい色彩で楽しむ

RAKISH MANは、玄人好みの生地を知っている

RAKISH MANは、 シガーを嗜む隠れ家を持っている

RAKISH MANは、 自宅にアートピースを飾っている

RAKISH MANは、 使い込むほどに味の出る鞄を知っている

RAKISH MANは、 ヴィンテージのリングを持っている