January 2020

フィレンツェの至宝
“LIVERANO & LIVERANO”が指南する
一生モノの仕立て方 Q&A

text hiromitsu kosone
photography mitsuya t-max sada

華やかな柄生地を数多くラインナップしているのもリヴェラーノならではの特色だ。

Q7:一生モノの秋冬スーツにおすすめの生地は?
A:フランネルのチョークストライプは時代を問わない秋冬の定番です。英国のヴィンテージは素晴らしい品質ですね。ウーステッドウールの平織りなら英国ウェインシールのグレイ無地もいい。ツイルならヴィターレ バルベリス カノニコ(VBC)の「ファイブスターズ」をリコメンドします。さまざまなオケージョンに対応し、目付けも360gと重すぎず、長い季節にわたって着用できるでしょう。

Q7:手前から、ヴィンテージの英国製フラノ、英国ウェインシールのウーステッド、VBCの「ファイブスターズ」。

Q8:長く愛用できる春夏ジャケットが欲しい
A:ベーシックなものをお求めならブレザーはいかがでしょうか。生地はゼニアの「トラベラー」。仕立て映えがよく、シワになりにくいのが特徴です。軽やかで光沢のあるウールシルクもおすすめです。こちらのドーメルのヴィンテージなどは、発色も非常にエレガントですね。

Q8:ヴィンテージのドーメル(手前)は華やかなウールシルク。奥はゼニアの「トラベラー」で、シワに強い機能性も備える。

Q9:秋冬ジャケットで一生モノを作るなら?
A:ラグジュアリーなカシミア混の生地がよいでしょう。ドラッパーズなどイタリアの名門生地メーカーのものは、やはり素晴らしい肌触りですね。

Q10:長く着るなら無地がいい?
A:当店は常連のお客様ほど、華やかなものをお仕立てになります。THE RAKE読者の方であれば無地はお持ちでしょうから、リヴェラーノらしい柄で一生モノを作るのもよいのではないでしょうか。

Q10-1:美しいベリー系のチェックやフィレンツェの街に馴染むブラウンも非常にリベラーノ的。どちらもドラッパーズ。

Q10-2:英国色の濃いハリスツイードはアントニオのお気に入り。

Q11:タイムレスに着られるデザインとは何か?
A:ハウススタイルに任せるのが一番ですが、リヴェラーノなら胸周りに適度なスペースを持たせ、ラペルはある程度太め、フロントカットは若干カッタウェイぎみにして、ラペルから裾にかけて柔らかい曲線を意識しています。これらは何十年も変わらないスタイルです。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 29
1 2 3

Contents