UNBEARABLE TEMPTATION

群を抜くしなやかさの
極上レザーブルゾン

June 2021

ハードなイメージの強いレザーブルゾンだが、今春夏はとことん薄くてしなやかな最上質レザーのアンラインドタイプがオススメだ。
photography jun udagawa
styling akihiro shikata
text yuko fujita

Cesare Attolini
ヌメリ感が心地よいラムズスエード
20世紀のナポリが生んだ不世出の天才モデリストであり、世界最高の既製服の名を欲しいがままにするチェーサレ アットリーニの名を冠したレザーブルゾン。その着心地よさは写真からもなんとなくイメージできるが、限りなく薄く漉いた極上のネイビーラムズスエードはとろけるほどしなやかな肌触りで、感動を覚える。コットンでもウールでも構わないが、テーラードのトラウザーズで品よくまとめたい。¥480,000 Cesare AttoliniDietro Le Quinte(ディエトロ レ クインテ Tel.03-6427-9894)

 ビスポークテーラーリングの世界でも顕著だが、昨今の状況下で人々の意識がさらなる“優しい着心地よさ”に向いている。それは、レザーブルゾンにおいても同様だ。特に春夏ということもあって、しっとりと非常に柔らかく鞣され、超上質な革を極限まで薄く漉いた、着用するとまるで肌と一体化したように馴染むハイクオリティなアンラインドのレザーブルゾンが人気を集めている。

 こちら、RAKISH MENにも人気が高いヴィンテージのフライトジャケットのようなハードな印象は皆無で、そのイメージを言葉で表現するなら、ぴったりなのはソフトラグジュアリーだ。薄手でソフトという括りではライダースジャケットも巷では人気だが、タイトに着こなす感じよりも、より自然体のフィッティングで着られるこちらのレザーブルゾンのほうをTHE RAKEは断然オススメしたい。

 長い目で見れば、ちょっとした旅行や出張時、レストランでの食事の際にも最適である。

Connolly
アンラインドの極上ディアスキン
1878年の創業と、英国のコノリーは非常に長い歴史を誇りながら上質な素材使いとミニマルなデザインのワードローブを揃え、ロンドンの中でも1,2の洗練を感じさせるラグジュアリーなブランドだ。バターのように柔らかなディアスキンで仕立てられたハンドカットのアンラインドジャケットは、まさにそれを体現する一着。ドロップショルダー気味で袖を緩くテーパードさせつつ、リラックス感のあるフィッティングもまた、大人が着るにはいい感じだ。¥1,000,000 Connolly(キャンディー Tel.03-3248-8818)

本記事は2021年3月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 39

Contents

<本連載の過去記事は以下より>

いま超高級品が元気!

類い稀なるエルメスの ポロサス クロコダイル

フィレンツェ10年仕込み! 新星“ORMA”が人気沸騰の予感

MOF受章職人による パリ発の研ぎ澄まされた鞄

オーダースーツの新潮流は 仕立て映えするソフトラグジュアリー

極上素材のセットアップで 優雅なリラックス時間を

トゥールビヨンという 原点への敬意

限られた者だけが 手に入れられる“音”

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