MARCELLO MASTROIANNI
RAKISH MANは、トレンドから距離をおいた
自分のスタイルをもっている
March 2020
マストロヤンニがスクリーンの中であの甘いマスクとともに見せたスーツ姿は、彼自身の中身を表すように、いつもどこかに絶妙な隙があった。

Yukio Akamine / 赤峰幸生1944年、東京都生まれ。74年「トラッド」、82年「グレンオーヴァー」設立。90年「インコントロ」を設立し、98年よりイタリア生産による紳士服ブランド「Y.Akamine」をスタート。2008年、カスタムクロージングのブランド「AkamineRoyal Line」を立ち上げ、現在に至る。大手アパレル、百貨店、セレクトショップのコンサルティングも手がけている。
赤峰幸生氏から見たそのスタイルとは? いつもの赤峰幸生氏とは異なる上の格好に、一体何かと疑問に思った方もおられるだろうが、これは俳優マルチェロ・アカミネヤンニこと粋な赤峰幸生氏が、ルキノ・ヴィスコンティの映画『異邦人』のマルチェロ・マストロヤンニになりきったものだ。
ベージュのスーツ、緩んだ黒のタイ、そして腕章に至るまで、2019年版『異邦人』である。
「彼は内面から滲み出てくるエレガンスで服を着ています。それは年齢を重ねるなかで身につけていったもの。自分も歳を重ねた今、その感覚がようやくわかるようになりました」
<本特集の記事は以下より>