INTRODUCING THE HANHART × THE RAKE & REVOLUTION LIMITED EDITION
BRONZE 417 CHRONOGRAPH

スティーヴ・マックイーンが愛した時計

January 2021

text wei koh

BRONZE 417 CHRONOGRAPH
HANHART × THE RAKE & REVOLUTION LIMITED EDITION
ブロンズ417クロノグラフ ハンハルト×ザ・レイク&レボリューション リミテッドエディション

ヴィンテージスタイルを取り入れ、ケース素材には短期間で味わい深い変化を生じやすいブロンズを採用した。引き出しから数十年ぶりに出てきたような雰囲気を加えるため、文字盤を程よくエイジングさせてモーターサイクル用のラギッドなクロノグラフを再現。ストラップはもちろん、マックイーンが好んだブンドタイプだ。SS製のケースバックには特別な刻印、リュウズには“h”のロゴが刻まれている。ムーブメントはセリタ社の「SW 510」を搭載し、パワーリザーブは48時間。手巻き、ブロンズケース、42mm。厚さは13mm。世界限定150本(完売)。

あの70年代スタイルを ハンハルトは長年にわたり、信頼性と独自性の高いスポーツクロノグラフを製造し続けてきた。だが、伝説の417へのオマージュを2020年の今日に向けて製作するにあたり、白紙状態からスタートさせた。ヴァルナー氏はこう語る。

「目指したのはオリジナルのプロポーションを再現すること。つまり、ケースを薄くしなくてはなりません。セリタ社の手巻きのクロノグラフムーブメント『SW 510』を組み込みたかったので、大変苦労しました。また、オリジナルと並べたときにほぼ同じに見えるよう、ベゼルの極めて細かい縦溝装飾も再現しましたし、ドーム型サファイアクリスタルも調達しました。417に基づくデザインの研究を幾度も重ねて再現しました」

 こうしてハンハルトは、THE RAKEおよびREVOLUTION誌とのコラボレーションという形で、この復刻の特別モデルを製作することになった。私にはアイデアがあった。実は、私はヴィンテージの真鍮製バージョンが好きなのだ。クロムメッキが摩耗し、基材の持つ温かい色合いが露わになったものが特にいい。真鍮の魅力的なゴールドの色調が、経年変化したヴィンテージの夜光塗料と絶妙に調和すると思う。

 だからこのコラボモデルではその点を考慮に入れて、ヴィンテージスタイルとすることにした。完成品は目を見張るほど美しい。耐久モーターサイクルレースに参加するときにも、ひときわクールな男として室内で寛ぐときにも、最適なクロノグラフに仕上がった。

本記事は2020年11月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 37

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