HARRY WINSTON HW EMERALD COLLECTION

時計業界を揺るがす
ドレスウォッチの新星デビュー

June 2020

text tetsuo shinoda photography pak oksun (CUBE) styling akihiro shikata grooming masato at B.I.G.S.(marr)

HW Emerald 33mmHW エメラルド 33mm
“キング・オブ・ダイヤモンド”と称される世界最高峰のダイヤモンドを堪能したいなら、このモデルを。ベゼルには、94個のラウンド・ブリリアントカット・ダイヤモンド(約1.57ct)をセッティングしている。そもそもダイヤモンドは霊的な力があるとされ、男性権力者に愛されてきた宝石。となればビジネスシーンに取り入れることにも、違和感はないはずだ。クオーツ、18KRGケース、33.3×39.3mm。¥2,550,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

スーツ¥260,000 Ring Jacket Meister 206(リングヂャケット マイスター 206 青山 Tel.03-6418-7855)
シャツ¥65,000 Dietro Le Quinte(ディエトロ レ クインテ Tel.03-6427-9894)
タイ¥18,000 Franco BassiBeams Roppongi Hills(ビームス 六本木ヒルズ Tel.03-5775-1623)

 ハリー・ウィンストンが、1932年にニューヨークで創業したハイ・ジュエラーであることを知る人は多いだろう。それこそ“ダイヤモンド一筋”で確固たる地位を築いてきたわけだが、同社は時を刻む宝飾=時計でも超一流を極めている。1989年から時計分野に本格的に参入し、ダイヤモンドをあしらった可憐なレディスウォッチだけでなく、技巧を凝らした男性用のハイコンプリケーションの開発にも力を入れてきた。さらに2013年に世界最大の時計コングロマリット「スウォッチグループ」の傘下に収まると、製造技術のレベルは格段に高められていく。現在はジュネーブの郊外に巨大なファクトリーを構えており、そこでハイレベルな時計を製造している。

 そんなハリー・ウィンストンは2019年、魅惑的なメンズウォッチを発表した。「HW エメラルド」は、ブランド創始者ハリー・ウィンストン氏が好み、ロゴマークにもなっている宝石のカット技法“エメラルドカット”に由来しており、斜面を生かしたシャープな八角形ケースが光を受けてきらりと光る。ダイヤルも同様に斜面を施すことで立体感を演出。さらに表面にはサンレイ仕上げを施しており、光の加減で濃淡を変える様子もまた非常に優美である。

「HW エメラルド」は、機能自体はいたってシンプルであり、自動巻きモデルはセンター3針、クオーツモデルは2針。つまり時刻を丁寧に伝えるという点では、時計としての機能性を完璧に満たしている。その上で、ケースのデザインやカット、磨きなどの美的な要素によって存在感を高めている。そのためスーツスタイルにも見事にマッチし、それでいて腕元に華やぎを添えてくれるのだ。こういったドレスウォッチは、“時計一筋”のブランドではなかなか見ることができないだろう。

 創業以来、“美しいもの一筋”で伝統と実績を積み上げてきたハリー・ウィンストンは、コンサバティブな時計業界に新鮮な創造性を吹き込む存在である。こういった時計こそ、新時代を切り拓く紳士の腕元にふさわしいのだ。

お問い合わせ先:
ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション
TEL.0120-346-376
www.harrywinston.com

本記事は2020年1月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 32

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