HARRY WINSTON HW EMERALD COLLECTION

時計業界を揺るがす
ドレスウォッチの新星デビュー

June 2020

“キング・オブ・ダイヤモンド”として知られる
ハイ・ジュエラー「ハリー・ウィンストン」は、時計製造の分野でも定評がある。
待望の新作「HW エメラルド」は、美意識と創造性に満ち溢れた名品だ。
text tetsuo shinoda photography pak oksun (CUBE) styling akihiro shikata grooming masato at B.I.G.S.(marr)

HW Emerald Automatic 33mmHW エメラルド・オートマティック 33mm
機械式ムーブメントを搭載するこのモデルは、センターセコンドの3針仕様となっており、ダイヤルにはミニッツトラックを加えることで視認性を高めている。八角形のケースは斜面まできれいにポリッシュ仕上げしているので、シャツの袖口からチラリと見えるだけで目を惹き付ける効果がある。スーツスタイルを格上げさせるエレガントなドレスウォッチだ。自動巻き、18KRGケース、33.3×39.3mm。¥2,200,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

 紳士の世界では、“この道一筋”が重要視される。たゆまぬ探求心と技術の蓄積が、最高峰の製品を生み出すと考えられているからだ。しかし、高級時計の世界は少し事情が異なる。スイスには“この道一筋”数百年という老舗ブランドが多い。連綿と受け継がれる伝統は、確かに尊いもの。とはいえ伝統を意識し過ぎると、創造力の足かせにもなりうる。スマートフォン全盛の時代となり、腕時計の存在意義が変化している現代だからこそ、自由な創造力が求められているのだ。

 クラシックなスーツスタイルに合わせる、ドレスウォッチについて考えてみよう。セオリーから考えれば、シャツの袖口にすっと馴染む薄型のケースで、ダイヤルは清潔感があり視認性に優れたホワイト。ケース形状は主張しすぎないラウンド型、というのがこれまでの定番である。しかしビジネスシーンにおけるドレスコードが少しずつ変化しているように、ドレスウォッチの在り方も広がりつつある。

 その代表例が、ハリー・ウィンストンと、その最新作である「HW エメラルド」だ。

HW Emerald 33mmHW エメラルド 33mm
クオーツ式モデルはノンセコンドの2針仕様なので、せわしげな秒針の動きがない分、ハリー・ウィンストンらしい静謐な上品さが際立ってくる。機械式至上主義はもう古い。スタイルに合わせてムーブメントを選ぶのが新しいのだ。メンズファッションの定番色であるブルーを取り入れれば、華やかな腕元が完成。八角形ケースの存在感を上手にまとめてくれるだろう。クオーツ、18KWGケース、33.3×39.3㎜。¥1,750,000 Harry Winston(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション TEL.0120-346-376)

スーツ¥725,000 Cesare Attolini(ディエトロ レ クインテ Tel.03-6427-9894)
シャツ¥77,000 Dietro Le Quinte(ディエトロ レ クインテ Tel.03-6427-9894)
眼鏡¥26,000 Fish & Chips(デコラ東京 Tel.03-3211-3201)

本記事は2020年1月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 32

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