STATE OF DRESS: JOHN F. KENNEDY

ジョンF.ケネディの装いの秘密

Wednesday, February 12th, 2020

 

サルトリアルの伝統主義者か、またはレイキッシュなルール・ブレイカーか? 史上最もエレガントといわれた、アメリカの第35代大統領のスタイルを検証してみよう。

 

by josh sims

 

 

 

 「スタイリッシュな米国大統領は?」と問われて、「ジョン・F・ケネディ」と言うのは、ほとんど反射的な反応だ。それは、もっともな話である。

 

 ケネディは、大統領がどのように見えるべきかについて、型破りな存在だった。彼は若くてハンサムだった。仕事でもレジャーでも、快適そうに洋服を着こなしていた。何を着ても“JFK”だった。

 

 それはケネディ・スタイルの神話化の象徴であった。死後数十年にわたる彼の社会への影響は、これら3つのイニシャルに帰着する。 “JFK”は、“ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ”よりも、よほど有名になった。

 

 ジョンと妻のジャッキーは、素晴らしいカップルだった。ケネディのスタイリッシュさは栄光を反映し、洗練され革新的なドレッサーである妻は、輝いていた。

 

 彼らが一緒にいると、実に見栄えがよかった。彼らはホワイトハウスのカップルとして、最初の“セレブリティ”といえる存在となった。

 

 彼らの写真は、ほぼ無限に供給され、ケネディのファッショニスタとしての評判も鰻登りだった。

 

 

 

 

 しかし実際は、ケネディのスタイルは彼の世代の多くの男性がやっていたことを、代表してみせただけだった。彼は当時のハイクラスの人々がしていたように、シンプルに服を着た。それはアイビーリーグのスタイルに大きな影響を受けていた。実際、“プレッピー”は、20世紀のメンズウェアの中で、最も長く影響力を保つスタイルだといわれることがある。

 

 ケネディがオフタイムに着ていた、ボタンダウン・シャツ、チノーズ、グレイのスエットシャツ、サドルシューズ、レザーのパイロットジャケットなどは、メンズウェアの規範となった。だがそれらは、当時の誰もが着ていたアイテムである。

 

 同様に、彼のオンタイムの服装、ナローなネクタイ、スリムフィットのスーツ、ローファーなどは、彼の父親世代にとっては異質だったかもしれないが、彼の仲間にとっては、特に進歩的なものではなかった。

 

 

 

 時代は1960年代であったことを忘れないで欲しい。ポップカルチャー革命は、もうすぐそこに迫っていた。そのムーブメントに多くの大統領が影響を受け、何人かは自らのスタイルに取り入れた。

 

 いまでは忘れ去られているが、ジミー・カーターの牧場での格好は、デニムにぼろぼろのカーディガンというものだった。ジョージ・H・W・ブッシュは、ウインドブレーカーを羽織ってフィッシングに出かけた。イメージの力を知り尽くしていたハリウッド出身のロナルド・レーガンは、白いTシャツ、ビーニー、オレンジ色に着色されたサングラスという出で立ちだった。スティーブ・マックイーンも真っ青である。

 

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