STATE OF DRESS: JOHN F. KENNEDY

ジョンF.ケネディの装いの秘密

February 2020

 

 

 

 そして、ブルックス ブラザーズは、装いの点では、すでにエスタブリッシュメントとして確立された存在だった。彼はほぼ常に、当時のエグゼクティブと同じく、無地の白いシャツを着て、レジメンタル・タイを締めていた。

 

 ケネディは帽子を着用することも拒否した。その理由のひとつは、帽子が父親や父親の世代を思い起こさせたためだ。アメリカの帽子職人から、帽子を被るよう懇願された後でも、その着用を拒否した。

 

 当時のファッションリーダーだったケネディが帽子を被らなかったことは、業界に深刻な影響を与えた。

 

 しかし、“ハットレス・ジャック”の無帽は、当時の男性ファッションに、すでに大きな変化があったことを反映したものにすぎなかった。

 

 室内の暖房が改善されたこと、車の移動が増えたこと、そして単に流行遅れになったことで、帽子をかぶる男性の数が減っていたのだ。

 

 

 

 

 もしケネディが帽子を被っていたなら、それはそれで、より進歩的であると考えられていたかもしれない。しかし現実には、彼が帽子をかぶっている唯一の写真は、プロトコルで指示されている通り、彼の就任式のものだ。

 

 彼は時間とともに、もっと進歩的になったかもしれない。彼は現在のファッショニスタとしての地位を、より盤石にしたかもしれないし、またはそうでなかったかもしれない。

 

 彼が在職していたのは、暗殺される前の2年間だけだ。殺されたのは、ちょうど46歳の時だった。彼のイメージは、そのまま凍結された。そして多くの世代にわたって、長く憧憬される存在へとなったのだ。

 

 

1 2 3 4