A RAKISH GUIDE TO TIES 01

お洒落なネクタイの選び方

Saturday, March 21st, 2020

ドレスコードが失われつつあるこの時代、ネクタイは多くの人によって不要なものとなろうとしている。

しかし、ここでもう一度、ナポリやフィレンツェ、英国の最も有名なメーカーのタイを通じて、ネクタイの重要性を再確認してみよう。

 

by alexander freeling  photography rikesh chauhan

 

 

 ネクタイは男のアクセサリーの中でも、最もシンプルなものに思える。それは結局のところ、長い布が折り畳まれているだけのシロモノだ。しかしネクタイは、仕立て服の楽しみのすべてを、その小さな体の中に宿している。多くの生地は、それぞれ独自の起源とキャラクターを持ち、この容赦ない自動化の時代に、長く生き残ってきたクラフトマンシップによって作られているのだ。

 

 

コンストラクション

 

 どうやって素晴らしいネクタイを作るのか? それはイタリア料理に似ている。方法は簡単だが、質の高い食材が不可欠なのだ。まずは高品質な生地である。それをまっすぐに垂れ下がるように斜め45度でカットし、デザインやモチーフを正しく配置する。

 

 よいネクタイにはある程度の重さがあり、これによってスムーズに落ちてシワにならない。これは、よい生地と芯地を使用するか(合成繊維ではなくウールが望ましい)、内側にさらなる折返しをつけることで実現させる。

 

 最も単純なネクタイは3つ折りだ。 5つ折りはより手が込んでいる。そして、最高のナポリの職人によって作られる7つ折り(セッテ・ピエゲ)は、実に贅沢なものだ。優れたメーカーは、ネクタイ全体を、1本のスリップステッチで縫いまとめる。

 

 ネクタイをフィットさせるのは難しくない(タイが快適でない場合、その原因のほとんどは、きちんとフィットしていないシャツのせいだ)。

 

 

 今日のほとんどのタイの幅は7.5cmから9cmの間で、8cmが現代の標準である。9cmは相当にクラシックだ(そして背が高く、体格のいい人に合っている)。 長さは標準である150cmが万人に適しているが、身長が180cmをはるかに超えている場合は、エルメスなどのフランスのメーカーの長いモデルか、オーダーメイドに頼ることになる。

 

  大剣の先を仕上げるための最も一般的な方法は、裏地にブランド柄のビスコース地を張ることだ。しかし高級品では表地と同じものが使われていたり、裏地がなく先端をハンドロールで仕上げているものもある。ドレイクスなどがいい例だ。

 

ドレイクス

www.british-made.jp/c/brands/drakes

 

 

 

 

ファブリック

 

 クラシックなシルク織物は、ビジネスウェアとして常に王道である。最高のソリッドシルク地とプリントシルク地は、英国の絹産業の本拠地、マックルズフィールドで作られたものだ。この点において、イタリアのワークショップと英国のハバーダッシャリー(紳士装身具店)は意見が一致している。数少ない現存する工場では、ヘビーシルクに鮮明なデザインを与えるため、手作業でスクリーンプリントが行われている。

 

 クラシックな模様としては、小さな花柄や紋章などの繰り返しパターン(“ニーツ”と呼ばれる)と、ストライプ(古い英国のジェントルメンズ・クラブや騎兵連隊、スクールカラーにその出自を持つ)がある。

 

 これらのデザインは何世代にもわたって英国のメーカーにより使用されているばかりでなく、ラルフ・ローレンのようなアメリカ人、英国風趣味を好むフランス人、アイビースタイルに熱心な日本人、そしてマリネッラやカペッリなどのナポリの職人によっても賞賛されている。

 

 

 ロンバルディア州から来たクラシックなシルク織物“グレナディン”は、今でも伝統的な織機で作られている。グレナディンは、細かい“ガルザ・ピッコロ”(文字通り、小さなガーゼ)から、風通しの良い“ガルザ・グロッサ”(大きなガーゼ)まで、さまざまな織り方で作られている。遠くから見ると、グレナディンはマットな質感を持っている。しかしすぐ近くで見ると、小さな結び目の連続による細かいメッシュであることがわかる。

 

 ショーン・コネリーのジェームズ・ボンドは、英国でネイビーのグレナディン・タイを一般化した。そしてそれは今でも、フォーマルなオケージョンにおいて、非の打ち所のないチョイスである。しかしストライプや手刺繍によるピンドット柄も見逃さないでほしい。

 

 

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