FUMIYA HIRANO
BESPOKE LONDON

日本で買える“サヴィル・ロウ” vol.5

May 2020

ロンドンとは9000㎞以上も離れていながら、
実にさまざまなサヴィル・ロウ・スーツが選べる我が国。
本家の超名門に加えて、当地で修行した
日本人テーラーも交えてご紹介しよう。
text hiromitsu kosone photography jun udagawa styling akihiro shikata

FUMIYA HIRANO
BESPOKE LONDON
“フミヤ ヒラノ ビスポーク ロンドン”

スーツ¥450,000〜(ビスポーク価格) Fumiya Hirano Bespoke LondonTomorrowland(トゥモローランド Tel.0120-983-522)
シャツ¥24,000 Bryceland’s(ブライスランズ Tel.03-6721-0133)
タイ¥25,000、チーフ¥13,000 both by Drake’s(ドレイクス 銀座店 Tel.03-6263-9955)

王道サヴィル・ロウ仕立てと日本的繊細さの融合スーツ好きが高じてビスポークテーラーを志し、ヘンリー・プールでの修業を経て独立した平野氏。イングリッシュドレープをベースにした伝統的なスタイルに、日本人ならではの精緻な手仕事を組み合わせた仕立てで知られる気鋭だ。ラペルはやや短めで、フロントカットの直線部分を多くとることでスタイリッシュな佇まいに仕上げている。肩はしっかりとパッドで補強しつつ、たっぷりと袖をイセ込んで腕の動かしやすさにも配慮。端正な着姿とは裏腹の快適な着心地を叶えている。サヴィル・ロウの品格と日本的繊細さが融合した新しいバランスが魅力的だ。

Detail細部まで精緻極まる作り

英国らしい大きめのフラワーホールも、大変丁寧にハンドで縫製されている。“綺麗な服”が好きで英国仕立てにたどり着いたという平野氏の美学がすみずみにまで宿っている証拠だ。

Key Person

平野史也マスターテーラー
セレクトショップの販売員をしていたときに出合ったビスポークスーツに衝撃を受け、テーラーになることを決意。国内のテーラーで腕を磨いたのち、ヘンリー・プールでもカッターとして勤務した。現在はロンドンにアトリエを構え、日本や北京の「ブリオ ベイジン」でもトランクショーを開催している。おだやかで紳士的な人柄も魅力。

本記事は2020年1月24日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 32

Contents

<本連載の過去記事は以下より>

“サヴィル・ロウ・スタイル”とは何か?

日本で買える“サヴィル・ロウ” vol.1

日本で買える“サヴィル・ロウ” vol.2

日本で買える“サヴィル・ロウ” vol.3

日本で買える“サヴィル・ロウ” vol.4

日本で買える“サヴィル・ロウ” vol.6

日本で買える“サヴィル・ロウ” vol.7