October 2018

‘IT’S THE CLOSEST I’LL EVER GET TO BEATLEMANIA’

マーティン・フリーマン
ロングインタビュー

text nick scott photography simon emmett fashion and art direction sarah ann murray

「これまでの仕事の中でも数少ない、悪いところが全く見つからない作品のひとつだよ。ミネソタのシーンもカルガリーでロケしたから、9カ月間毎日寒かったけどね。映像も美しかったし、脚本自体も、本当に素晴らしかった。新しいエピソードの脚本を読むたびに、今回はますます面白くなってるって思えるんだ。ノア・ホーリーは独特の雰囲気を持った、才能あふれる脚本家だよ。コーエン兄弟の世界観をうまく活かしながらも、映画の真似にはしなかったのが実に素晴らしかった」

全英を熱狂させた『シャーロック』 アメリカのテレビドラマで活躍するイギリス人俳優といえば、ヒュー・ローリーやアンドリュー・リンカーンもそうで、キャリアを決定づけるポジションといえる。しかし、マーティン・フリーマンの場合、もちろんテレビのおかげで世界中に顔が知れ渡ることにはなったが、逆に祖国に近づくことにもつながった。

『シャーロック』は、アーサー・コナン・ドイル原作の小説を現代的にアレンジした作品。脚本は『ドクター・フー』や『ジキル』などの脚本家スティーヴン・モファットとマーク・ゲイティスの共著で、ホームズ役はベネディクト・カンバーバッチが務めた。番組の人気ぶりは、その数字を見れば明らかだ。

 2014年にシーズン3の第1話が放送されたときには、920万人のイギリス人が視聴した。中国の視聴者は6900万人だとされるが、中国当局が国営テレビで放映するには内容が際どすぎると判断したことから、すべて違法配信で観た人の数である。また最初のふたつのシリーズは、辛口な批評が多いことで知られるアメリカのレビューサイト、ロッテン・トマトで異例の高評価を獲得した。そしてファンの一部はマニアのようになり、推理ドラマブームが再燃した。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 09
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