October 2018

‘IT’S THE CLOSEST I’LL EVER GET TO BEATLEMANIA’

マーティン・フリーマン
ロングインタビュー

text nick scott photography simon emmett fashion and art direction sarah ann murray

 メディアでは、フリーマンに対して「モッズ」という言葉が使われるが、彼は昔のポップカルチャーの流行を嫌悪している。「あやしげな年配のモッズとよく話す機会があるんだけど、一番うんざりするのは、いまだに1966年にこだわって、それ以降に起こったことは全部くだらないって言い張る人たちだ」と彼は言う。

「新しいものを受け入れよう、今を受け入れようっていう現代の流れと逆行していると思うよ」

非の打ち所のない最高作品 多様性と進歩を好むマーティン・フリーマン。彼には、今日までのスクリーンでのキャリアを誇りに思う権利がある。ピーター・ジャクソンが、彼を『ホビット』の主役に抜擢したときには、すでに『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)、『銀河ヒッチハイク・ガイド』(2005年)、『ホットファズ―俺たちスーパーポリスメン!―』(2007年)をはじめとする、16タイトルもの有名作品に出演していた。しかし、超大物スターとして世界にフリーマンの名を知らしめた作品といえば、ホビットの三部作だった。同シリーズはまた、彼の演技の幅広さを証明することにもつながった。ジャクソン監督も、彼には「片足をドラマチックな世界に入れながら、もう一方の足をコメディの世界に入れる才能がある」と語っている。

 彼は、最も満足できた仕事の経験として、ドラマとしては最後に演じた役の名を挙げている。自身初となるアメリカのテレビドラマ『ファーゴ』のシーズン1で、被害者となって事件に巻き込まれる保険会社のセールスマン、レスター・ナイガードだ。コーエン兄弟が手掛けた1996年の同タイトルの映画を元にした、ブラックコメディのドラマである。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 09
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