June 2022

Exclusive Interview: BENICIO DEL TORO

俳優ベニチオ・デル・トロ:デル・トロの伝説

text nick scott
photography greg williams
fashion direction jeanne yang
special thanks to The Maybourne Beverly Hills

タキシード ¥652,300〜(オーダー価格)、シャツ ¥75,900〜(オーダー価格)、ボウタイ ¥33,000〜(オーダー価格)、チーフ ¥26,400〜(オーダー価格)、all by Giorgio Armani リング property of Benicio del Toro

独特のアンダーソン・ワールド そんなデル・トロの最新出演作が、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(2021年。日本では2022年1月28日公開)である。ウェス・アンダーソン監督の記念すべき第10作目に当たるこの作品は、フランスの架空の街に編集部を構える雑誌『フレンチ・ディスパッチ』をめぐるストーリー。目眩がするほど贅沢なキャストが並んだ渾身の一作である。機知に富み、センスに満ち溢れ、左右対称の画面構成から分割画面とフリーズフレーム、モノクロとカラーの切り替え、突然変わるアスペクト比、漫画のようなコマ割に至るまで、すべてが渾然一体となった見事な映像で、カンヌ国際映画祭では約9分間ものスタンディングオベーションで讃えられた。

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊時は20世紀、フランスの架空の街、アンニュイ=シュール=ブラゼ(「無感動の上に退屈」の意味)に編集部を構える『フレンチ・ディスパッチ』は、アメリカの新聞社の支社が発行する人気雑誌。国際問題からアート、ファッション、美食に至るまであらゆる記事を掲載し、世界中に読者を獲得していた。ところが、編集長が仕事中に心臓麻痺で急死。雑誌は彼の遺言により廃刊が決まる。追悼号にして最終号に掲載されるのは、ひとつのレポートと3つのストーリー。ウィットに富んだ誌面が映像化されたような、あまりにも独創的な世界観が展開される。喜びと感動と興奮が圧倒的情報量とともに押し寄せてくる、ウェス・アンダーソン監督の第10作目にして最高傑作が、ここに誕生した。

監督・脚本:ウェス・アンダーソン
出演:ベニチオ・デル・トロ、エイドリアン・ブロディ、
ティルダ・スウィントン、レア・セドゥ、フランシス・マクドーマンド、ティモシー・シャラメ、
ジェフリー・ライト、マチュー・アマルリック、スティーヴン・パーク、ビル・マーレイ、
オーウェン・ウィルソンほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン 
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

本記事は2022年1月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 44

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