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この秋は“紳士の新法則”で服を楽しむ

イセタンメンズで見つける
この秋、どうしても“買い”の1着

October 2020

人々のライフスタイルが、過去に例がないほど大きく変化した2020年。
そんな時代だからこそ、人生をより楽しむための服を仕立てたい。
今までよりもリラックス感をだした服もいいし、よりエレガントな服もいい。
2020年の秋冬、より服を楽しむための、新たに見つけた“紳士の新法則”。

photography jun udagawa styling akihiro shikata

紳士の新法則01
コーデュロイはウールで楽しむ

Vitale Barberis Canonico Wool Corduroyヴィターレ・バルベリス・カノニコ
ウールコーデュロイ

コーデュロイといえばコットンだが、ヴィターレ・バルベリス・カノニコが打ち出したこちらのコーデュロイは、ウール100%によるスーパー110’sのファブリック。しっかり織り上げられていながら柔らかさも備えているのと、温かみのある畝が表情豊かにとても美しく出ているので、よりリラックスした雰囲気で着たくなる魅力を備えている。ジャケットで仕立てるのもいいが、今の気分であればスーツで仕立ててニットと合わせて楽しんでみたい。80~90年代的なテイストを上手く焼き直していて、思わずハッとさせられる新鮮さがある。370g/m。

 1663年創業の老舗であるイタリアのヴィターレ・バルベリス・カノニコ(以下VBC)は、振れ幅が小さくて流行を掴むのが難しいクラシックな生地の世界を舞台にしながらも、彼らが毎シーズン打ち出す新作生地は、豊かな表現力をもっていつもその狭い流行を見事に捉えている。

 我々は、VBCは常にテーラーに寄り添った存在であると捉えがちだが、半分はそうで半分はそうでなく、テーラーの先を歩んでいるとでもいうのだろうか。彼らが打ち出す生地には、ただ寄り添っているだけでは生まれ得ない、テーラーを大いに刺激するサプライズがあり、それがとてもクールで素敵なものだと思わせるだけの説得力が備わっているのだ。

 さて、今秋冬の新作生地に目を向けてみよう。今回紹介するふたつの生地は、いつにも増してユニークだ。世界中の人々のライフスタイルが劇的に変わった今年に、まさにぴったりの生地である。

本記事は2020年9月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue 36

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