POCKET GUIDE: A NEW CONSTITUTION

世界のファッショニスタに学べ
エンジェル・ラモスとスティーブン・シュウェイカート

Sunday, May 23rd, 2021

「ANGEL BESPOKE」の創業者であるエンジェルとスティーブンから、ブランド名が「18th Amendment」に変わるという知らせが入った。

なるほど、とりあえず良い機会なので近況確認へと参ろう。

 

 

text aleks cvetkovic

translation wosanai

photography k.e. guerre

 

 

Stephen Schweickart and Angel Ramos

スティーブン・シュウェイカート(左)とエンジェル・ラモス(右)

「ANGEL BESPOKE」創業者 ニューヨークにて。

 

 

 我々が特に伝統や歴史に敬意を払ってきたのはご存じの通りであるが、すばらしいブランドのどれもが何百年もの歴史を持つわけではない。ときどき新進気鋭のブランドのブレークスルーを目の当たりにすることも当然あった。2013年にエンジェルとスティーブンによってスタートした「ANGEL BESPOKE」もそのひとつである。モダンなカスタムテーラーリングサービスをニューヨークで始めると、すぐに熱狂的な人気を博した。

 

 新しい挑戦として「ANGEL BESPOKE」は「18th Amendment」へと変わる。名前が変わるだけではなく、テーラードメンズウェアへのアプローチの仕方を抜本的に見直していくようだ。すぐにビジネスが軌道に乗り成功を収めた背景には、ふたりの特出したセンスがあったからだ。

 

「当初、私にはビジネスをマネージメントするのに必要な経験は一切ありませんでした。ですが確かだったのは、クラシカルなメンズウェアに情熱を持っていたことです」とエンジェルは話す。

 

「安っぽい既製品に我慢ができないのです。仕立ての良いテーラードクロージングは、私の人生を変えてくれました」とスティーブンも同じ熱量で語る。そんな彼らの愛用品をご紹介しよう。

 

 

 

エンジェルのブラッドストーンリングは代々家族に伝わるもの。「私の記憶ではこのリングは、自分のどの指にも大きすぎるくらいのときから身近にあったものでした。1900年の初頭に曾祖父が所有していたものだと聞いています」

 

 

左:「このパスポートケースはヴァージニアのリンチバーグにあるムーア&ジャイルズで購入したものです。リンチバーグは、スティーブンと私が出会い、リバティ・カレッジで一緒に野球をプレイしていた思い出の地です。ムーア&ジャイルズの創業は1933年で、アメリカ全土で見ても歴史が長いブランドのひとつだと思います。大恐慌時代、禁酒法時代の終わりあたりでしょうか。この眼鏡は私のコレクションのひとつです。80年代、90年代のヴィンテージものが特に好みです」

右:IWCのポルトギーゼ・クロノグラフは、10年前にEsquireマガジンの“Best Dressed Real Man”という賞で勝ち取ったもの。タンレザーのストラップが一際目を引く。「ストラップは3年前にフィレンツェで見つけたものです。妻と散歩をしていたときに偶然見つけたショップで購入しました」。

 

 

左:シャツの襟はシンプルであるが特徴的なデザイン。ワイドスプレッドなのにボタンダウンになっている。「これを私たちはハイブリッド・カラーと呼んでいます。エンジェルとの最初のコラボレーションです。ボートから降りて、ショーツを履いたまま少しエレガントなディナーをビーチでする、そんなときにシャツを着替えなくてすむような、そういった気分に合うシャツが欲しかったのです」。

右:スティーブンのリングも、エンジェルと少し似た背景を持っている。「リングは私の曾祖父のもので、非常に重要な意味のあるものです。タイタックは母方の家族に伝わるもので、祖父がよく使っていました。あたりまえですが家族は非常に大切な存在です」。

 

 

左:ペンとインクを愛用するスティーブン。「ノートはシアトルのストリートマーケットで見つけました。紙や革など、本物を感じることは重要だと思っています。普段身の周りにあるものと、いわゆるオールドスクールと呼ばれるもの、その双方で生活の釣り合いを取っている感じですかね」。

右:スティーブンの旅の相棒とも呼べるのがこのバッグ。「とにかく万能なのです。Saddleback Leatherというブランドのものです。ブランドのモットーの“あなたが死んだ後、人々が奪い合う”という言葉も好きです」。

 

 

 

本記事は2019年9月25日発売号にて掲載されたものです。
価格等が変更になっている場合がございます。あらかじめご了承ください。

THE RAKE JAPAN EDITION issue30